これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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薬の効かない老人を「薬漬け」にしても。。。。。

認知症の老人に多くの薬、どうかと思う。
 
うちのおばあちゃん(84歳、胃ろうで寝たきり)の認知症が発覚したのは2008年だが、発症はその一年前ぐらいだ。誰も気が付かなかったが。

2008年、「サ高住」に入居したのだが、その時に提出した薬リストが残っている。以下。

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<朝食後>
エビスタ 60mg×1        骨粗しょう症治療薬
バイアスピリン 100mg×1   抗凝血、血栓抑制
ブロプレス 8mg×1        降圧剤
タケプロンOD 15mg×1    胃酸分泌抑制、胃潰瘍治療薬
アスパラCA 200mg×1    カリウム補給

<昼食後>
アスパラCA 200mg×1 

<夕食後>
ワーファリン 1mg×1     抗凝固薬(血液凝固を阻害)
アスパラCA 200mg×1 

<就寝前>
グラマリール 50mg×1     抗精神病薬ドパミン抑制
メバロチン 10mg×1      高コレステロール血症治療薬
ソラナックス 0.4mg×2    抗不安薬精神安定剤
プルゼニド 12mg×1~2   便秘症治療薬
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これだけの種類、これだけの量、認知症でなくても煩わしくてきちんと飲めないかもしれない。今から考えたらよく事故がおきなかったと思う。

「サ高住」に入居するまでは一人暮らしだったが、身体障害がなく生活面は「自立」していたから食事介助のための訪問介護は頼めない。

入居後は食事介助のヘルパーさんが服薬まで見てくれるので心配はないが、それまでは「ちゃんと飲めるか」「飲み過ぎないか」と不安だった。

特に、精神安定剤抗不安薬)は筋弛緩剤・催眠剤でもあり、大量に飲むと危険なのでは? また眠剤は依存症になりやすいと言われている。

高血圧でもあり、心房細動からの脳梗塞発作という既往症もあるから、これだけの薬が必要だと言うのかもしれない。

しかし、血圧を下げて、血中コレステロール値を下げても、血液凝固阻害剤を二種類も飲んでいても、その後、何回も脳梗塞は再発した。

これだけの量の薬は役に立っていたのだろうか。効果があったのか。

脳梗塞の再発があって主治医を替えた。薬の種類は減り、医療費が安くなった。昨年老人ホームに転居して、また別の主治医にみてもらっている。

今は、三種類だけだ。降圧剤と胃腸薬と便秘治療薬。

薬を減らしても、この一年間に脳梗塞の再発はない。薬はあってもなくても同じなのだろうか。それなら老人には使わないほうがいいと思う。

老人は薬が効かなかったり、効きすぎたりという難しさがあり、副作用が強く出ることもあって、薬を出すのをためらう医師も多くいる。

患者の言うように「望むだけ」薬を出してくれるのが「いい先生」ではないのだが、うちの親のようにそう思い込んでいる老人も多い。

「薬漬け」の結果、治るどころか副作用で別のところが悪くなり、また薬が増やされ、お金ばかりかかって少しも良くならない。

そういうような老人も多いのでは?