これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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老人介護施設を選ぶ、クチコミは。。。。。

施設の良し悪しは入居前にはよくわからない。

見学や体験入居などで雰囲気はつかめるし、併設のデイサービスを利用していたり、ショートステイや短期入所を利用していれば少しはわかる。

うちのおばあちゃん(84歳、胃ろうで寝たきり)は一般の老人ホームに入所しているが、以前は「サ高住」にお世話になっていた。五年間も。

そこを選ぶまでは手間どった。介護制度の内容も介護施設の種類すらも知らないため、まず「どこにどんな施設があるか」から始めたので。

介護施設のサイトを片っ端から見て、どこがどう違うのかを知り、費用でランクを付けて「入居不可能」なものは排除して。

大手の介護施設のサイトには「入居者の意見」や「入居者の家族からの投稿」があるので、とても参考になった。施設の様子がうかがえる。

ただし、通販のクチコミとは違って「施設に都合の悪いこと」は掲載されていない。「ここに入居してよかった」という声ばかりだ。

それでも、それを読まなかったら具体的にどのようなサービスを受けられるのか、どこまで施設に期待できるのか、それがわからない。

「どのレベルまで世話してもらえるのか」はとても重要だ。

入居案内に「入居者には認知症の方もいます」や「寝たきりになられてもお世話できます」と書いてあっても、それだけではよくわからない。

「胃ろうになっても対応してくれ、看取りまでお世話になった」という家族の投稿があれば、この施設は「終の棲家」にもできると思う。

このような「入居してよかった」という意見だけでも、施設選びには役に立つ。施設側が提供する情報だけでは「どこも同じ」で選びようがない。

施設に都合の悪いことが書かれた投稿のほうが実は役に立つのだが。

「この理由で施設を退所しました」という投稿のほうを知りたいものだ。施設のサイトには載せられることはないと思うが、もしあれば。

通販のクチコミと同じで、「ある人には不都合でも、別の人にはぴったり」という場合もある。家庭環境や持病、本人の経済力や性格による。

たとえば、「家族がどこまで関わるか」は施設ごとに違う。

「家族が毎週、週に一回以上は面会に来ること」が当然とされている施設があるが、毎日でも行くつもりの人なら、何の問題もない。

うちのおばあちゃんが「サ高住」から転居した理由は、費用だ。入居相談では「毎月20万円で要介護5まで、最期まで」という話だったのだが。

その計算には「胃ろうになったら」は含まれてなかったようで、胃ろうケアに追加で5万円かかると言われ、出て行くしかなかった。

施設に移ってからの費用は、医療費も全て入れて毎月22万円ほど、何とか払えるラインだ。一般老人ホームとしては安いほうなのだろう。

25~30万円かかる老人ホームに対して、15~20万円で暮らせる「サ高住」の入居者が増えているらしいが、重度になったらそうはいかない。

老人ホームは「施設介護」で、「サ高住」は「在宅介護」だ。見た目は同じようでも、費用の計算方法が違う。

「施設から在宅へ」の流れで、「施設介護サービス」は値下げされ、「在宅介護サービス」は値上げされている。この傾向は続くかもしれない。

「サ高住」の問題点は「重度になったら」対応できるか、またその場合の費用はどうなるか、その点だ。そういう点を入居時に確認すべきだろう。

老人には「入居して合わなかったら転居したらいい」はない。認知症の人を入居させるのにどれだけ苦労がいるか。転居はなおさら大変だ。

できれば「終の棲家」にもなれる所を選んでおきたいものだ。