これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症の診断は専門医でも難しい。。。。。

認知症アルツハイマーだけではない。

うちのおばあちゃんは認知症の発症時に合計二回、大病院で専門医(脳神経科、精神科)に見てもらった。が、はっきりとした診断は出なかった。

最初の医師(脳神経科)は脳の画像を見て、言った。「海馬がやせているから、典型的なアルツハイマー。精神科で診断してもらって下さい」

精神科では問診や例の認知症テスト(百から七を引くと、猫・バス・りんご、など)があり、「認知症とは確定できない」と医師に言われて終わり。

初期は「がんばるとテストで高得点」ということがあり、外来診療一回だけでは判断材料が乏しく診断ができないからだ。

二回三回と診療に行けばいいのだが、本人が「どこも悪くないのに病院には行きたくない。精神科なんて」と言うので、そのままになった。

その時に精神科で処方してもらった薬(おとなしくさせる薬)は、近所の開業医で継続して出してもらった。薬の効果はあったと思う。

診断がつかないまま月日が過ぎ、一年後に別の大病院を一ヶ月前から予約して「専門医」の診察を受けた。治療をしないままではいられない。

その頃は「誰が見ても認知症」という状態だったので、「治療薬の選定」が主な目的だ。薬は出たが、認知症のタイプ(型)の特定はできなかった。

結果、胃ろうで寝たきりとなった現在まで、確定診断はついていない。

海馬の画像と、何度も脳梗塞が再発したこと、この二つだけでアルツハイマー型と脳血管型の複合型だというのは明白だ。

ただ、パーキンソン型歩行(極端に歩幅の狭い、すり足)や手足のしびれ、幻視などがあったので、レビー小体型も併発していたかもしれない。

認知症の型をはっきりさせて、適切な治療を受けていたら・・」と思うことがある。もしかしたら今とは違う結果になっていたのでは、と。

今日たまたまネットで見たブログに、その答えが書いてあった。

「診断には意味がないという面がある。認知症の多くは合併し、入り交じるから」だそうだ。病名にこだわるのは無意味、という意見だ。

確かにそうだ。混合型の標準治療というものがないのだから。個人個人に合わせて、症状を見て個別に治療や介護の方法を選ぶだけだ。

認知症は脳障害、脳のことは誰もよくわかっておらず、ただでさえ複雑なのに、いくつもの型に分かれていて、混合型まである。

未知の分野で、なお複雑だとなると医師が診断できないのも納得できる。「医師は何もわかっていない」と嘆いていたが、やむを得ないことだろう。

はっきりとした病名もわからず、専門医の治療も受けずに終末期に至っている。それがずっと気にかかっていた。心残りでもある。

結果として同じだったとしても、気持ちは違う。今後、認知症研究のレベルがあがれば「わからないから治療せずに放置される」こともないだろう。

少しでも早く研究が進むことを願う。



<参考ブログは>

レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」というサイトもあるそうです。