「胃ろうを」と言われたら。。。。。
医師に「胃ろうを」と言われたらどうする?
その時どう答えるか、高齢者のいる家では考えておくべきことだろう。老人は急激に状態が悪くなるから、今は元気な人であっても、だ。
老化や脳障害によって嚥下能力(のみこむ能力)がなくなったから「胃ろうを付ける」と普通は思う。嚥下できないならしかたないと納得する。
しかし、現実はそうでもない。嚥下能力が残っているにもかかわらず、病院や施設の都合で「胃ろうを」という例が少なくない。納得のいかない話だ。
全然のみこめないわけではない。時間をかければ、小さな栄養ゼリーを一つぐらいは食べさせることはできた。介助する者はひどく疲れるが。
この少し残っている嚥下能力を「なし」だと理解するのが、今の医療なのだろうか。認知症の高齢者にはリハビリができない、という理由で。
「病人の食事介助」は医療行為ではないが、「胃ろう」は医療行為だから報酬がある。お金になるかどうか、それなのだろうか。
病院が食べさせてくれないなら、家族が毎日「食事介助」に通うといいのだろう。残っている嚥下能力を「なし」にしたくないと思えば。
嚥下困難な人に食べさせて、もし窒息という事態になっても、家族なら責任を負えるからだ。もちろん、もしもの時のための吸引機は用意されている。
病院や施設が敬遠するのは、「時間がかかる(人手がない)し、もうからない」という理由の他に、「命の危険」があり、責任を問われるからでもある。
毎日毎食、病院や施設に通って介助できる家族がいれば胃ろうは必要ないかもしれない。が、現実は厳しい。