年寄りはすぐ腹を立てる、認知症でなくても。。。。。
人間というものは年を取ればとるほど気が短くなるらしい。
残された時間が少なくなるから当然と言えば当然だし、何十年もガマンしてきたことを思えば、残りわずかな時間ぐらいはガマンしたくないものだ。
少々気に入らないことがあっても、若いうちは相手の立場を考えて黙っていたが、五十代ぐらいからは腹が立つと黙ってはいない人が増えてくる。
若い人からすると「扱いにくい年寄り」に誰もがなっていく。すぐ腹を立てるという自覚があっても、なかなか自重すること(=コントロール)は難しい。
そういう五十代・六十代の人は、七十代から九十代の親を介護する世代だ。昔ならば還暦ともなれば「ご隠居」として老人扱いされていたのに。
今の世は「老人が超高齢老人を介護する」時代のようだ。誰もが長生きできる時代でも、「元気で長生き」ではなく「介護で長生き」だから。
気の短くなった中高年が、もっと短気ですぐに激怒するような認知症の親を介護するなど、考えてみれば最初から無理がある。
腹を立てないためにはどうしたらいいのだろう。しょっちゅう腹を立てていたら自分の健康にも悪い。血圧もあがるし、免疫系が狂う。
同年代でも「気持ちの若い人」がいる。そういう人はめったに腹を立てないのだろう。脳の使い方が若い時のままで、ガマンも容易なのだろうか。
相手の気持ちや立場を考えたら、「腹が立っても」それを顔に出さず、笑顔で対応することができるのだろうか。若い時のように。
老化して柔軟性を失いカチカチになった筋肉のように、柔軟な考え方ができず、脳まで固まってカチカチ、それで腹が立つのかもしれない。
認知症の親が何を言っても、どんなにメチャクチャな行動をしても、「ストレスがいっぱいで、脳の壊れたかわいそうな人」だと思えばいい。
相手の気持ちや立場を考えれば腹を立てずに気持ちがおさまるのなら、それで解決すると思う。できるという自信はないが、トライしてみよう。