寝たきりの人に着替えさせる意味は。。。。。
寝たきりの人はパジャマで過ごすものと思っていた。
一日中ベッドで寝ているのだから、パジャマやそれに類するトレーナースーツのようなホームウエアでいい。そのほうがラクだ。本人も介護する側も。
うちのおばあちゃんは何年もずっと介護拒否があって着替えを嫌がっていたので、老人マンションに入居後もパジャマに着替えることはなかった。
一日中スウェットスーツのような部屋着(ふだん着)で、入浴拒否もあったので一週間に一回か二回、入浴した時だけ着替える。冬でも夏でも。
先日、引っ越しの荷造りのためにマンションに夜遅くまで残っていた時のことだ。外出着などもういらない衣服を捨て、必要な物を選んで梱包する。
ヘルパーさんが来てオムツを交換しパジャマに着替えさせてくれたのには驚いた。今では「おとなしい時期」になり介護拒否はなく問題はないが。
家族が着替えを依頼した覚えもなく、本人が希望したとは考えにくい。ヘルパーさんに聞いてみると、ケアマネージャーさんの指示だそうだ。
「着替えさせることで昼と夜の区別を付けさせる」という意味らしい。時間の感覚もなく昼夜の区別もなくなって久しいが、効果があるのだろうか。
手間だけかかって無意味なような気もする。ヘルパーさんは納得しているようには見えない。上からの指示だからしかたない、という感じ。
本人はというと、ヘルパーさんの言葉に合わせて着替えに協力している。手を動かしたり、腰を少し持ち上げたりして。運動にはなっている。
「寝たきりでも一日に二回の着替え」というのは脳への刺激として、また残っている筋力を使う運動としては効果があるだろう。手間はかかるが。
胃ろうで寝たきりで、食堂に行くこともない。パジャマ以外の服はいらない、ふだん着も捨てようと思っていたが、これでは捨てられなくなった。
本人はどうなのだろう。パジャマに着替えて夜になったと自覚しているのだろうか。どれだけ話しかけても何も言わないからわからない。