これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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在宅医療中に訪問診療医院が閉院。。。。。

訪問診療クリニック閉院のお知らせが、唐突に昨日届いた。
 
おばあちゃんの老人マンションで契約しているクリニックだ。脳梗塞の発作以来何年もそこの先生の月二回の訪問診療を受けている。(胃ろう造設後は看護師も派遣)
 
何も聞いていないからびっくり。「三月末で閉院、四月以降の医療機関はご家族様で手配いただき・・」とあるが、いったいあと十日で探せるものだろうか。
 
閉院理由は四月からの診療報酬改正だという。「今回の在宅医療に関わる大幅な減点改正を受け、今後これまでのような医療サービスの提供は困難・・」とある。
 
簡単に言えば、改正前ほど利益が出ないからやめたということだ。
 
厚生労働省は「施設から在宅へ」を推進しているのに、改正の結果として訪問診療所が一つ消え、訪問診療医を減らしてしまった。何をやっているのやら。
 
今回の診療報酬改定はどんな内容なのかと調べてみた。
 
1.生活習慣病認知症の患者への診察や検査をまとめて引き受ける「主治医」の報酬を新設する。
 
(その目的は、報酬を出来高払いではなく包括払いにすることで、過剰診療をなくし医療費の節約を図ることらしい。)
 
2.在宅患者が急変時に入院できる24時間対応の病院への報酬を増額する。
3.訪問診療などを行う有床診療所の入院基本料を増額する。
 
つまり、これまでは往診のたびに往診料、電話での問い合わせでもその都度「診療費」を払っていたのが、「一月いくら」という定額になるから、安くなる。
 
アラカルトからセット料金へというのは、「24時間包括介護」と同じだ。利用者にとっては安くなってありがたいし、介護保険医療保険の公的支出も削減できる。
 
利用者と国や地方自治体の財政には利益があっても、従事者、働くほうのことを少しも考えていないのが問題だ。ボランティアではないのだから利益が出ないことには。
 
国としては「減額だけでなく増額もある」と言いたいのだろう。(2)や(3)の入院診療の報酬の増額がそれ、ムチだけでなくアメもある・・とばかりに。
 
訪問診療を行う有床診療所には改正で利点があるが、うちのおばあちゃんのクリニックのような入院設備のない小さい診療所はどうしようもない。やめるしかない。
 
どこに文句を言えばいいのやら、あきれる。