これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症の介護、何を支えに。。。。。

認知症の介護は、むなしい。
 
治らないことは自明だから、介護の目標は現状維持だ。介護するほうの対応がよければ認知症の進行を抑制し、長期間の現状維持だって理論的には可能だが。
 
現実、どんなに努力しても成果が出ないことが多い。認知症の進行を抑えることに成功したとしても、それは一時的で、感染症や転倒などがあれば何段階も進む。
 
衰退へと向かうのが「自然」で、それに対抗しようとしてもムダなのではと思う。むなしさ、無力感、もうやってられない、逃げ出したいという気持ち、それらをどうする?
 
ひとは誰でも「ここまで」という目標があれば努力できる。厳しい条件下でも「いつまで」という期限があれば、ガマンもできる。成果があれば達成感も得られる。
 
認知症の介護の場合はそれらが全くない。現状維持という「ささやかな目標」ですら、夢、はかない希望、達成できたらラッキー、その程度。サイコロの目と同じだ。
 
期限はない。どちらかの生命が尽きるまでだ。老老介護の場合は特にそうだ。92歳の母と70歳の息子などでは、余生を楽しむはずの老後が介護に使われてしまう。
 
「がんばらない介護」ということが言われている。がんばってむなしいだけで、体力も気力も使い果たし、続けてがんばろうとしても、がんばれなくなる。
 
介護うつ、また介護ストレスによる生活習慣病の悪化などで介護を続けられなくなる。そこまで、精神や身体を壊すようになるまで(限界まで)ガマンしてはいけない。
 
認知症の介護の目標は「いつもそばにいること」だと思う。「継続」と「最後まで側にいること」が達成できれば、経過や結果がどうであれ「成果があった」と言っていい。
 
自分のできる範囲の中で、継続できる方法で、できるだけ側にいる。何の成果がなくてもそれでいいとする。そう自分に思いこませる。自己満足かもしれないが。
 
十ニ分に介護したと自分が納得することで、後悔のない介護(看取り)になる。