認知症老人ひとりに年間一千万円も。。。。。
老人ひとり一年生き延びるためには一千万円もかかる。
それを初めて聞いたときは驚いたものだが、それが現実になった。去年一年間分、うちのおばあちゃん(要介護5、胃ろう、寝たきり)の介護費と医療費を集計してみた。
去年の夏までは要介護3、その後は要介護5。月に二万五千円程度だった介護保険自己負担分が、認定で「5」になって三万五千円を超えた。
まるまる一年間要介護5だったら、年間では自己負担分が42万円以上だろう。(その他に、介護保険外サービスが月三万円として年間36万円、これでも安いほう)
本人負担は一割だから、実際は介護で300万円、医療で700万円かかったことになる。八十三歳だが、七十五歳からあとは年々医療費が増えていって、とうとう。
何回も「高齢だからどうなるか」と言われ、その都度生き残ってきた。今の医療技術と、戦前の人のすごい体力と、その相乗効果だろう。が、結果は寝たきりだ。
医療は命を救うことはできても、寝たきりを防ぐことはできない。ということは、「高額な費用をかけて長生きする老後」が必ず待っていることになる。
今から老後費用を準備するなら、相当の金額が必要だろう。将来、本人負担が三割になるとして、医療と介護で300万円。オムツ代、食費などで50万円。
今では年収350万円は普通だろうが、それと同額の費用とは高すぎる。
それが三年から十年。要介護5になると、先は短いかもしれないから何とも言えないが、個人の体力や持病にもよるので。
親のためにお金を使いながら、自分の老後の費用を用意できるだろうか。九十二歳の母を七十歳の息子が世話をする、それが今の時代。
何かまちがっているような気もする。