認知症の介護、他人だと思えば。。。。。
「親だから」会いたくない、ということもある。
どんなに狂っていても「他人」なら「かわいそうに」ですむ。
その場限りで、自分の家に帰ってきたころには忘れることもできる。
親の場合は違う。「その場」さえ耐えられない。
今まで一度もそんな冷たい目で、そんな恨みのこもったような目で、まるで「かたき」を見るように親から見られたことがないから、それだけでも心が痛む。
自宅に帰っても、その恨みがましい目つきを思い出す。
疲れているのに、眠ろうとしてもそれが浮かんできて眠れない。今までしてきた親孝行は何だったのかと、むなしい思いでいっぱいになる。
それどころか、親から恨みのこもった目で見られ、冷たい言葉を投げつけられ、暴言だけにとどまらず、あげくは暴力まで。
親にはできるだけのことをして、「最後まで世話をしてくれて有難い」と思われるような最期であってほしいと思う。が、親が認知症になった時点でそれはもう望めない。
認知症にならずに逝った親と比べたら、おつりがもらえるほどの親孝行をしたが、感謝はされない。むなしいばかりだ。
ご近所の年配の方が次のようなことを言っていた。
親が逝く前に息子や娘に冷たくするのは「別れて、あとに思いが残らないように」だそうだ。それまで見せたことのないような冷たい目で見ることがあるらしい。