これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

FC2ブログに引っ越しました。週一回か二回は更新しています。

認知症家族への働きかけは。。。。。

「ひとりで悩んでいませんか?」というチラシが入っていた。
 
家の郵便受けに、「認知症のご家族のこと、ひとりで悩んでいませんか?」と題する、大手の「介護保険外サービス」広告チラシが入っていた。前回と文面が違う。
 
「あなたのお悩み」として、あげられていることがらは全部誰にでもあてはまる。
 
昼夜逆転・・・このままでは倒れてしまう
目が離せず気が休まらない
これからの介護が不安
接し方がわからない
一日でいいから自分の時間がほしい
優しくできず自己嫌悪
 
この例のように、突然認知症の介護をするはめになった家族の状況を、それも「たった一人の介護」が少なくないという問題点を、民間企業はよくわかっている。
 
ニーズがあるなら、ビジネスになる。広告費をかけても。
 
民間でわかっていることを、「官」、公的機関ではわかっていないのだろうか。見て見ぬふりをしているのだろうか、援助にも、衆知させるのにも経費がかかるから。
 
地域包括センターを作ったから、それでいいということ? どこにあるのか、どんなことをしてくれるのか、地域の住民が知って活用できているかは関知しないようだ。
 
近所の診療所で見かけたのだが、窓口で薬をもらっている老人が「おじいさんが変なんだけど・・・」と看護師さんに訴えていた。どうやら認知症のようだ。
 
どこに相談したらいいかわからない様子だ。おじいさんは元気な人で医者に行ったことがなく、主治医もいないらしい。老夫婦の二人暮しで頼る人もいないとか。
 
看護師さんは「市役所に電話して、管轄の地域包括センターを教えてもらってください」と答えていたが、この診療所の近く(徒歩10分)にセンターができているのに。
 
住民も知らなければ地域にわずかしかない診療所の職員すら知らない。
 
いくらセンターをいくつも作ってみても、必要な人が必要な時に使えないのでは無意味だ。お役所の自己満足に過ぎない。数の問題ではなく、内容だ。
 
それとも「衆知」につとめたら多くの人が無料相談に来ると対応できないから、それで相談に来る人を待っているだけの施設になっているのだろうか。
 
ビジネスとなる有料の援助は手の届くところにあるが、無料の援助はどこにあるのか、それすら知らない人が多い。「地域包括」という言葉からしてわかりにくい。
 
お金があればラクになるが、なければ忍耐のみ。どこまで耐えられるだろうか。