認知症のご家族を介護されている方へ、というチラシ

介護保険外の介護サービスも可能だ、お金さえあれば。

 

「認知症のご家族を介護されている方へ」というチラシが家のポストに入っていた。大手の家政婦派遣会社のもので、「認知症専門サービス」まで進出してきたようだ。

 

スタッフは「認知症特有の症状への対応や日常生活動作の支援などの認知症に特化した専門知識と技術」を持ち、２４時間３６５日サービス提供できるとか。

 

ほとんどの家庭では、「認知症の対応などの知識も技術も全く持ち合わせていない」家族が毎日、２４時間３６５日、無償で介護しているのだが。

 

家族は上手に対応できなくて当然で、家族なら誰でもできるというものではない。

 

介護保険制度は「家族による無償の介護労働」をあてにして設計されているらしく、在宅介護となると、どう工夫しても介護保険の枠では足らないのが普通だ。

 

特に夜間の介護、これが毎日だと家族にはきついが、２４時間対応の介護サービスは普及していない。お泊りデイやショートステイぐらいだろうか。

 

このチラシでは、「夜間滞在１２時間パック　２３６２５円」とある。これだけの費用をかけないと、一晩ラクにならないのかと思う。１２時間の労働なら妥当な金額でも。

 

施設にあずけるのが心配だとか、本人が施設を嫌がるとかの場合はこうなる。家族が極限までガマンするか、費用をかけるか、どちらかだ。

 

昼間は「一時間３１５０円」と書いてあるが、これなどは訪問介護事業者に依頼したら、介護保険外サービスということで「３０分１０００円」ぐらいでできるのでは。

 

お金をかければラクになるが、そうでない人は・・・ここが問題なのだが。