これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症、先の見えない不安。。。。。

先が見えないという不安がある。
 
家族の不安感を消すことが認知症介護の第一歩だといっても、消すに消せない不安がある。この不安は「何とかなる、だいじょうぶ」という自己暗示も効果が薄い。
 
治らないことはわかっているが、どういうように進んでいくのかがわからない。最終的にはどうなるのか、それも不明だ。「胃ろうで寝たきり」ということしかわからない。
 
それぞれの時期で、家族はどういう対応をしたらいいのか、また費用はどれだけ準備すればいいのか、どれぐらいの年数で最終段階に至るのか、全てわからない。
 
わからないことに対しては心構えも何もない。漠然とした不安がいつもどこかにある。いつまでガマンすればいいか、それもわからない。十年なのか、二十年なのか。
 
医療の進歩の恩恵を受け、今では百歳を超える高齢者も珍しくなくなった。七十代で介護が始まったら、三十年も続くということだろうか。
 
ネット検索したら、九十一歳で脳梗塞が起きて嚥下障害になり胃ろうを付け、百一歳まで長生きという例が出ていた。現代医療の延命効果はすばらしい。
 
うちのおばあちゃんは七十四歳で要介護1になった。心房細動が原因で脳梗塞を起こした八年前のことだ。それが認知症を引き起こし、本格的な介護が始まる。
 
認知症の異常行動(BPSD)が激しくなったのが、2008年だ。その後、一年で一段階づつ介護度が重くなり、要介護3になる。そのあとは三年ほど安定して変化なし。
 
それで喜んでいたら脳梗塞の再発があり、要介護5の寝たきりになる。その後も再発し感染症を併発したことにより、嚥下障害になって、とうとう胃ろうだ。
 
発症から五年や六年で、「胃ろうで寝たきり」という最終段階に来てしまった。こんなに早いとは思いもよらなかったが、これは通例よりも早いケースなのかどうか。
 
認知症は脳細胞の自滅によって起こる脳機能障害だ。自滅の部位によって、程度によって症状が違う。脳が一人一人違うように、認知症も個人個人違う。
 
うちのおばあちゃんのように、アルツハイマーによる自滅と、脳梗塞による自滅とが重複している場合は、認知症の進行の速度も二倍なのかもしれない。
 
ここまで来るともう不安はないかというと、いくつもある。認知症の介護はどの段階でもラクではない。ラクにはならない。