親が認知症になったとき一番必要なことは。。。。。
親が認知症になった時、一番必要なことは・・・というと、
親が認知症になった時、家族にできることで最も大事なことは何だろう。
笑顔で「だいじょうぶ」と言って安心させることだ。そしてできるだけいつも側にいて、認知症の人の「はてしない」不安感を減らしてあげることだ。
そんな簡単なことだが、家族にとっては容易ではない。できないことが多い。
多くの場合、不安感でおかしくなった認知症の本人を見ていると、家族のほうがいっそう不安になり、とても笑顔ではいられない。これからどうなるのかという不安で。
「おかしくなった親を見て笑顔でいろ」というのは無理かもしれない。見たくないものを見て、聞きたくないことを聞かされて、笑顔でやさしく応対するというのは。
妄想や幻視、幻聴の話は笑ってすませられるものだけではない。こんな汚い言葉を使うとは、こんな下品で暴力的だとはという、あまりの異常さに圧倒される。
「認知症だから」と聞き流す、平気ですませるという程度ではない。悪夢に等しい。
不安感が強いほどそれらの妄想や異常行動(BPSD)は激化する。不安感を減らしてあげるとおさまってくる。心が落ち着いてストレスが減れば、認知症も進まない。
しかし激しい妄想状態を見た家族が不安になって、まちがった対応をしていたら益々ひどくなり、手のつけられないほどになる。家族が落ち着くことが一番だ。
認知症の人は一人では何もできない。本人もその違和感に気づいている場合もあり、一人になると不安でたまらない。何をするにも誰かに聞かないとできないから。
その不安を解消するには、いつも誰かが側にいること。つまらない質問の繰り返しを無視せず笑顔で答え「だいじょうぶ」と安心させることだ。
「これでいいの?」と言ったら「だいじょうぶ」と答える。それだけでいい。言葉の力はすごい。何回も言っていると自己暗示にかかり、自分の不安まで薄れる。
家族の不安感を最初に消す。それが認知症介護の起点になると思う。