これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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要介護3という線引きは。。。。。

認知症の人は要介護1でも24時間の見守りが必要だ。
 
少しでも認知症を知っていたら誰でもわかることだ。要介護1でも、また要支援でも、いわゆる「自立度の高い」老人であっても、認知症の場合は一人にはできない。
 
ある意味では「寝たきり」よりも目が離せない。一人にしておくと生命の危険がつきまとう。手足が不自由なく動かせて、どこまでも歩いていけるからだ。
 
線路や高速道路に入りこんで歩いている認知症老人の事故も少なくないらしい。
 
特養(介護老人福祉施設)の入所制限、入所者を要介護3以上に限定という方向で決まったようだが、認知症の老人のことを考えに入れているのだろうか。
 
待機者が40万人もいて、軽度の人が入所できて重度の人が入所できないのは確かにおかしい。軽度の人を排除して、重度の人のチャンスを増やすという意図だ。
 
施設としては重度者ばかりでは手がかかる。軽度者が適度に混じっているほうがいい。特養を増やせばいいことだが、資金(税収)不足でできない。ここが問題だ。
 
認知症は要介護1でも24時間の介護(見守り)が必要だ。それを関係部門が知らないわけはない。知っていて知らんぷり、見て見ぬふりをしているに違いない。
 
要介護1で、食事も入浴もトイレも「自立」であっても、認知症という脳障害のレベルはどうかということを考えてみてほしい。普通に一人で暮らせるレベルではない。
 
同居家族がいても、家族が仕事に行っている間は一人だ。その間に起こる事故、火災などを考えると、単に個人的な問題ではなくなる。地域社会の不安要因になる。
 
地域に迷惑をかけないために、家族が仕事をやめて見守るという風潮にある。介護のための離職だが、それも今のうちだけだ。辞職しても暮らせる年金があるのは。
 
将来的に年金額が減り、介護費や医療費の自己負担が増やされるから、親の介護のために離職することはできない。親の介護費のために働き続けないといけない。
 
「施設から在宅へ」が可能なのは、家に世話をする家族がいてこそだ。働きに行くしかない場合、「施設から在宅へ」は社会不安を増長するだけになる。
 
認知症は単なる記憶障害ではない。認知症を甘く見ないでほしい。