これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症、施設を選ぶとき。。。。。

認知症については、わからないことばかりだ。
 
何事も最初は情報収集から始まる。情報量が多ければ多いほど事は容易になる。認知症についてはそれが難しい。「今ここで必要な情報」がなかなか手に入らない。
 
ネット検索してみても、情報の量としてはそれなりにあるが、一般的で「どこかで見たような文句」ばかりで、当面する個別の具体的な問題の解決には役に立たない。
 
それなら専門職の人に聞けばと思い、つてを頼っていろんな人の意見を聞いてみても、多くの場合が個別の問題については「わかりません」という答えしかない。
 
これだけ認知症が増えていても、専門職でもわからないことだらけだった。その現実を知らないから、聞けば解決すると思ってしまう。
 
たとえば施設を選ぶときだ。ケアマネージャーさんや病院のケースワーカーさんから渡されるのは、住所や定員など基本情報しか書かれていないリストだけだ。
 
そのリストの中から選んで、電話して見学予約を入れ、申込をするのは家族の仕事になる。申込代行はできないらしい。それぐらいしてくれてもいいと思うのだが。
 
介護業界のことを何も知らない家族に何がわかるというのだろう。素人は施設の区別すらついていない。実際に見学に行ってみても、違いはよくわからない。
 
老健(介護老人保健施設)と特養(介護老人福祉施設)、実際に行ってみても違いはほとんどない。老健にはない洗濯室が特養にあっただけだ。
 
違いがわからないだけでなく、どこがふさわしいかも家族にはわからない。
 
個々の介護施設それぞれの特徴や、それぞれがどういう入居者を求めているか(その施設にふさわしい入居者とは)という情報が家族には一切与えられていない。
 
病院の相談員さんなど専門職に、それらの情報を集めて助言してくれることを期待してはいけないのだろうか。そこまでの余裕がないのだろうか。
 
介護施設は社会から閉ざされている所が多い。うちの老人マンションのように地域の人も参加できる催し(お祭り、落語会など)がある施設のほうが少ない。
 
ボランティアを募集している施設も少ない。近隣にいくつも施設が建つようになってもどんな所でどんな人たちが働いているのか全く不明だ。地域との縁は薄い。
 
一般の人には介護施設のことはわからない。わかりようがない。一回見学に行っただけでは何も見えてこない。それで「終の棲家」を決められるだろうか。賭けだ。
 
運が良ければ能力の高いスタッフにあたって、安心した晩年を過ごせる。そうでない時には、運命だとあきらめるか、再挑戦か・・・だが。