これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

FC2ブログに引っ越しました。週一回か二回は更新しています。

「胃ろうで寝たきり」、10年だと5000万円。。。。。。

「胃ろうで寝たきり」の老人には年間500万円かかるらしい。
 
要介護5の介護保険料が350万円、胃ろうの維持・管理(三ヶ月ごとの交換など)にかかる医療費に150万円。実際は、これに胃ろうの合併症の治療費も加わる。
 
本人負担は一割だと50万円だから、割と軽い気持ちで胃ろう造設にふみきれる。が、残りの450万円の多くが公費負担だ。若い世代へ残す借金になる。
 
うちのおばあちゃんも来週には「胃ろうで寝たきり」の仲間入りだ。胃ろうを付けて退院後、老人マンションのスタッフに頼んで「胃ろうはずし」リハビリを進める。
 
胃ろう栄養と平行して、少量でもいいから毎日「口から食べさせる」ことで、嚥下機能の回復をはかり、将来的には胃ろうをはずす。胃ろうはあくまでも一時使用だ。
 
訪問診療の歯科医による「口腔ケアと嚥下リハビリ」を予定している。計画では数ヶ月で経口摂取にもどし、胃ろうの交換をすることなく、撤去するつもりだ。
 
これなら公費負担も最低限ですむから、何とも言えない申し訳ない気持ちがやや薄れる。何の反応もなく「胃ろうで寝たきり」、ただ生きているだけの老人にはしない。
 
最期まで「歩ける、食べられる、話ができる」というのが目標だ。脳梗塞発作で麻痺があり、歩くことはもうできないかもしれない。が、残りの二つは努力しだいだ。
 
データを見ると、胃ろう造設後に回復して胃ろうを撤去した人、つまり経口摂取が可能になった人の割合は「6%」だそうだ。年間に20万人も胃ろう手術をしていて。
 
「胃ろうはずし」が一部でしか行われていないから? それとも「胃ろうはずし」は困難で、成功率が低いという意味だろうか。
 
この数字を見て「ひいてしまうか、それならとモチベーションが上がるか」によって結果も違ってくるかもしれない。うちのスタッフの皆さんはどうなのだろう。
 
医療現場はあきらめても、介護スタッフはあきらめない・・・ことを望む。