認知症の人は「痛い」と言えない。。。。。
認知症の介護には想像力がないと・・・
何でも機械化され、パソコンがあれば翻訳までしてくれる便利な時代になった。が、自動翻訳は単語の羅列で全く意味が通らないことが多い。人の手で修正しないと。
こういうように言葉(単語)を知っているだけでは文章(複雑で何重にも意味を含んだ物語性のあるできごと等)にはならない。機械には想像力がないからだ。
認知症の人の話すことも「単語の羅列」で意味がなさそうに見えることが多い。「ほんとうに言いたいことが言えない」という点を察して、想像力を働かせて「修正」する。
「一分前に言おうと思っていたことが、言えない。何を言いたかったのか思い出せない」という気持ちを理解することから始まるが、そんな状態を想像するのは難しい。
人は誰でも「自分」と「自分の経験」を標準にして物事を考えている。それらから遠く離れたことがら、まるっきり異質な世界について想像せよと言われても困る。
四次元空間を想像してみよう、というようなものだ。認知症の人の世界を想像するということはそれぐらい現実世界から離れている。簡単には思いやれない。
認知症の人は言葉を忘れたわけではなく話す能力はあっても、「よけいなことはしゃべるが、必要なことは話せない」ものだ。この点一つをとっても理解しにくい。
うちのおばあちゃんの例がある。イライラがひどく、妄想も多発した時のことだ。
食が細くなり病気なのかと心配していたら、実は虫歯が五本もあり、治療すると食べるようになった。「歯が痛い」と言えない、言わないからそんなことになる。
自分にとらわれない考え方ができるようになれば可能だろうか。大きい心で。