認知症だから○○できない、とは言えない。。。。。
決めつけること、認識の固定化はよくない。
認知症はリハビリできない、というのもそうだ。全部が全部できないことはないから、「リハビリが大変難しい」というのが適切だ。
ただし、脳の可塑性によって機能が回復するよりも、ずっと速く大量に脳細胞が自滅してしまったら、回復が追いつかず、リハビリは不成功に終わる。
脳の壊れ方は個人個人違う。さらに言えば、同一人物でも昨日と今日では壊れ方が違う。働いている箇所が違う。だから「○○できない」と決めつけてはいけない。
認知症の人のリハビリが困難な理由は二つある。リハビリが必要だと理解できないから意欲(やる気)がない。おもしろくないことを続けるという、忍耐力がない。
しかし、何か妄想でも出て、やる気と必ずやりとげるという強い意志が働くと、およそできないと思われていることまでできてしまう。残存能力をフル活用して。
手が上にあがらないはずの人が高い所の緊急ブザーを押したり、歩行困難で一人では近くの通院もできない人が、架空の用事で遠くの駅まで行っていたりする。
妄想は不可能を可能にする。思い込みのパワーは強大だ。
「認知症だから○○できない」とか、「この人は○○できない」とか決めつけてはいけない。脳は一人一人違うし、日々刻々と違う。油断すると何が起こるかわからない。