これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

FC2ブログに引っ越しました。週一回か二回は更新しています。

二重苦、三重苦の認知症は。。。

認知症の介護は成果が見えず、努力する意欲がなくなる。
 
前回の脳梗塞発作の時は、老人マンションの介護スタッフみんなの努力のおかげで歩けるようにまで回復し、介護度もそれから二年間も要介護3を維持できた。
 
車椅子で連れて行くほうが安全で、時間の短縮にもなる。が、ケアマネージャーさんが「食堂まで歩く」ことをリハビリ目標とし、不断の努力によって目標は達成された。
 
認知症でもリハビリできる、リハビリで認知症の進行を抑えることもできる。それが現実に証明されて、このままでいってくれたら・・という希望も持てた。
 
しかし、今回は違う。今年の三月の脳梗塞発作では、医師から「リハビリ不能」と言われ、とうとう車椅子の生活になった。今ではトイレまでの数メートル歩くだけだ。
 
たった一回の脳梗塞の発作で、それまでの努力が水の泡だ。何人ものヘルパーさんの数年間の努力が。認知症の介護は何も報われることがなく、むなしいものだ。
 
脳梗塞の発作はとめられない。血栓を作れなくする薬(ワーファリン)を飲ませ、二ヶ月おきに、血液検査をしていても。検査の数値はいつも正常、それでも起こる。
 
血液中のコレステロール値が正常でも、降圧剤で高血圧を治療していても、血栓を作れないように薬でコントロールしていても、必ず再発する。
 
このタイプ、心原性脳梗塞といって、心房細動によって作られた血栓が脳まで運ばれて脳の血管に梗塞が起こる。心房細動の再発を防ぐことはできないらしい。
 
心房細動もとまらない。ストレスや老化などが原因で防ぎようがない。血栓が常に作られて、脳に運ばれ続ける。
 
おばあちゃんは二重苦だ。アミロイドベータ(アルツハイマーの原因)がゆっくりと脳細胞を自滅させた上に、心臓由来の血栓が脳血管を塞いで大量に自滅させる。
 
三重苦かもしれない。「パーキンソン病のような歩行」「攻撃性」というレビー小体型認知症によく似た症状があったから。専門医に相談していないので不明だが。
 
レビー小体までが脳に蓄積していて脳細胞を自滅させているとしたら、もう救いようがない。三方向からの侵略で、脳は壊滅状態にまでいくだろう。
 
毎日のように脳が壊れていくのを、本人はどう思っていることか。何もしゃべらないのでわからないが、どれだけのストレス、どれだけの不安感だろう。
 
本人しか、その苦しさはわからないと思う。