要介護4、オムツ補助
要介護4、ここからが重度、「寝たきり」に入る。
いつものように老人マンションにオムツの補充に行ったら、おばあちゃんは珍しく野球中継を見ていた。もちろん横になって。今では座ることも容易ではないから。
野球のルールだって知らないし、地元だからといっても阪神ファンでもないし、発病以前もそれからあとも野球中継など見ていなかった人だ。見て楽しいのだろうか。
リモコン操作がわからなくなってチャンネルが変えられないからだろう。オン・オフだけはできるから、寂しくなったらテレビをつけているのかもしれない。
ほとんど寝たきりだ。脳梗塞の再発で相当多数の脳細胞が死滅したようだ。次の介護認定ではきっと要介護4になるだろう。
ケアマネージャーさんが言うには、要介護4以上だと神戸市に申請すればオムツ補助金がもらえるらしい。年間最高で十万円も。
神戸市のサイトで確認した。対象は「要介護4以上で、市民税非課税世帯の高齢者又はその方を在宅で介護している家族」となっている。
オムツだけでなく、尿とりパッド、おしりふき、使い捨て手袋などが含まれている。老人マンションは施設ではなく住宅なので、「在宅で」に該当する。
「施設のようで施設でない」所、サービス付き高齢者住宅や住宅型老人ホームに住んでいる老人は全て「在宅介護」扱いだ。紛らわしいところだ。
専門職の人が教えてくれないと気がつかずに申請していない人もいるだろう。
問題が一つ。独居老人や老人だけの世帯なら「市民税非課税」世帯だが、税金を払っている(収入のある)息子や娘が一人でも同居していたら、該当しなくなる。
同居か別居かで、年間十万円の差がつく。住民票だけのことで。
住民票を分ければいい。世帯分離の手続きは窓口で十分か十五分程度で終わる。同居して介護する家族への慰労金がもらえるならそこまでしなくてもいいが。
そんな慰労金、あってもなくてもいいようなものだ。