これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症の人の気持ち

認知症は「本人の気持ち」がわからないのが問題だ。
 
できるだけ想像をめぐらせてみても、認知症になったことのない者には「本人の気持ち」はわからないだろう。普通でない人の心を普通の人がよめるわけがないから。
 
他の病気なら、闘病記などの本人の記録や情報発信がある。本人も時には家族に自分のことを話すだろう。そうして本人が何で悩んでいるかが家族にも伝わる。
 
認知症はそれができない。表情や態度から心を読むこともほとんどできない。
 
表に出てくるのは、ありもしない妄想の話や徘徊、暴力や暴言などだ。それら異常行動その他(BPSD)こそが、本人の心の悩み、不安感のあらわれだという。
 
無口になるだけでなく、日によっては異常にテンションが高くて上機嫌で饒舌になる。上機嫌の内側には不安感があるなどど普通は思わない。
 
認知症の人は極端から極端、「ちょうどいい、適度、普通」という態度ができない。
 
脳がコントロールできなくなったからで、自制できないから極端な反応になり、思ったことをそのまま口に出し、感情を抑えられず声も大きくなる。
 
そんな態度をとるので友人はいなくなり、孤独になる。家族だけが頼りだが、家族には特別に遠慮なく怒りや不満をぶつけるので、家族であっても遠ざかっていく。
 
認知症の人の悩みはわからないし、想像できないが、孤独感、それによる不安感は誰もが共通して持っているような気がする。
 
一人暮らしの場合は特にそうだろう。認知症の人を一人にさせてはいけない。