認知症だから何をしてもムダなのだろう
まだまだ生きれるし、生きている。寝たきりの一歩手前であっても。
人間は最後まで向上心を持つものだ。今よりも少しでも上に、と思うのが普通だ。認知症の人はもうその範疇には入ってはいないのだろうか。ただ下がるだけで。
おばあちゃんは脳梗塞発作後に歩行困難が進んでいる。今のマッサージ中心のリハビリをやめて、リハビリ療法士による運動機能回復のリハビリに変更したい。
探してみると病院系の訪問リハビリは近隣にいくつもある。申込条件として介護認定と主治医の診療情報提供書が必要となっている。「要支援」から可能な所もある。
ただし、受付は「主治医またはケアマネージャー」経由となっている。個人での相談は可能でも、訪問リハビリ依頼は専門職経由というハードルを設けているようだ。
そこで老人マンションのケアマネージャーさんにこの件を依頼したところ、断られてしまった。条件的に大変難しく、費用が十倍、つまり保険外になってしまうらしい。
それらの「医学系」の訪問リハビリを申し込むには、条件的に厳しいものがあり、おばあちゃんのような状態では保険利用が認められないということだ。
同じようなケースで断られたことが何回もあったそうだ。老衰や、認知症によるものは「リハビリの効果がない」というのが理由で。
入院も拒否され、訪問リハビリも除外されては、何もせずに寝たきりへの進行を見ていろというようなものだ。どこからも見離された、とうとうそこまで来てしまった。
費用対効果、医療費にも言える。財源が少ないからには効果の見えないものは除外するのは当然だ。訪問リハビリも「介護予防」にお金を使えば効果はあるから。
「母の日だよ」と言ってもわからない人であっても、人生は続いている。