これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症老人の起立性調節障害

起立性調節障害、「立ちくらみ」というとわかりやすい。
 
寝ていて、または座っていて立ち上がった時に、脳の血流が不足してふらついたり倒れたりする。本態性低血圧の人、成長期の子ども(中高校生も含む)にもある。
 
うちのおばあちゃんのように高血圧で降圧剤を飲んでいる人もよくあることらしい。降圧剤が効きすぎて極度に低血圧になった場合がそうだ。薬の量が多すぎる時も。
 
老人は薬の量をまちがって二回分をいっぺんに飲んだり、認知症で飲んだか飲んでないかわからなくなって、飲んでいるのにまた重ねて飲んでしまったりするから。
 
自律神経失調症でも起こる。レビー小体型認知症では自律神経の調節がうまくいかず、便秘や睡眠障害などの自律神経失調症の症状を伴うこともあるらしい。
 
老人に一番多いのは、「寝てばかりいる」「運動不足」が原因で起こるケースだろう。
 
そんな単純な理由だとは老人は思わないから、「いよいよ終わりか」とか「重病かもしれない」と思い込んで、心配したり悩んだりする人もいることだろう。
 
かかりつけの医院や施設の先生にそれを言っても、特に検査をすることも薬を追加してくれることもない。説明もない。もう何をしてもたすからないんだと思うだけだ。
 
説明しても理解できないと思って言わないのだろうが、「しっかり身体を動かしたら治りますよ」と言ってくれたらいいのだが。先生の言うことなら聞く老人もいるから。
 
おばあちゃんのように認知症中期から後期の場合は、何を言ってもムダだろう。
 
立ち上がろうとするといつもふらつき、転びそうになる。転ぶのがこわいから、立ち上がるのもやめる。こうして自力で起き上がることができなくなった。
 
転ぶのが嫌で動かない。動かないと動かないほど起立性調節障害がひどくなり、筋力低下も進んでいき、ますます動くのが困難になる。「寝たきり」への悪循環。
 
どう考えても救いようがない。