ジム感覚のデイと老人のプライド
デイサービス新規開設のチラシが入っていた。
マシンによるリハビリが中心の半日コース、介護度の軽い老人向けのものだ。自宅にお迎え→健康チェック→体操→マシン運動→お茶→マシン運動→自宅。
この千里ニュータウンの高齢化率は、ひどい所では40%だ。最近、公社や旧公団の五階建てが高層に建て替えられつつあり、若い住民も増加してはいるが。
老人ビジネスにはもってこいの場所だ。そのせいか、時代の風潮なのか、次々と老人施設の開設がとぎれなく続いている。中でもデイサービスが一番多い。
新規のサ高賃(サービス付き高齢者賃貸住宅)は必ずと言っていいほどデイサービスを併設している。このセットが次々とできているからだ。
そのうちにデイサービスの数が多過ぎて余ってしまうのでは。利用者を獲得するためには「他にはない、ここだけ」の特徴がないと。料金は決まっているわけで。
チラシを見るとおもしろいことが書いてある。「ジムに通うイメージのプログラム」とか「送迎車も普通車で施設名称は入っておりません」
老人のプライドだ。宅配の紙オムツの箱にオムツ会社の名前がないのと同じで。自分はそんなヨボヨボの認知症老人とは違う、一緒にされたくないということだ。
デイサービスの場合は市外でもいいのだろうか。隣接市でも近ければ。グループホームは住民票の移動が必要だったのだが。
介護度の軽い人は従来型のデイサービスではもの足りない。お風呂のあと、昼食、カラオケ、簡単な体操、などでは。全然リハビリにならないと思っているだろう。
こういう軽い人向けの施設も各地にできるようになればいい。介護度の軽い時からデイサービスに通うという習慣があれば、認知症になっても行ってくれる。