これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (284) 土曜日

<That's Ninchi Show  No.284 >
 
土曜日はケアマネージャーさんも休みだ。
 
介護に休みはないが、当然順番に休みをとっている。今の担当ケアマネージャーさんは土曜日が休みらしく、土曜に老人マンションに行くといつも会えない。前任の人はよかった。土曜以外の時に休んでいたので、毎週のように相談ができた。
 
だいたいどこでも同じなのだろうか。老健(介護老人保健施設)でも、一つは毎週土曜日は休みで、もう一つは隔週で休みだった。金曜に連絡がつかないと、月曜まで相談できないことが多かった。
 
病院でもそうだった。メディカルケースワーカーさんが、ケアマネージャーさんのような仕事をしているのだが、土曜は隔週で休みだった。何人かいると交替で休めるようだ。別の小規模な病院では、人数の関係か土曜は誰も出勤していない。
 
特養(介護老人福祉施設)も同じだった。いくつかの施設に問い合わせをしたが、土曜日は相談員さんが休みなので、施設見学や入所申込は月曜から金曜までの平日に限定されていた。
 
一ヶ所だけ、他の職員が案内するから、土曜でもいいと言ってくれたが。大多数は土曜日はおことわりだ。一般の人が休みの土曜日を利用して見学したり相談したりしやすいように、という配慮はない。
 
入所したいなら、仕事を休んで平日に来るのがあたり前、と言っているようなものだ。それでも入所希望者が多いから、わざわざ変更することもない。
 
サービス業というものは、顧客(利用者)に合わせて営業時間なり休日なりを考えているから、顧客が休みで時間がとれるような時、土日や祝日に営業を休んだりはしない。顧客の立場で考えたら当然の結果だ。
 
医療も介護もサービス業だが、医師など一部の人は土日にきっちり休むのが通例だ。看護師さんやヘルパーさんは休んでいないが。外食やスポーツジム、学習塾や小売業などの、他のサービス業は土日に休むところなどない。
 
市役所だってそうだ。これもサービス業なのだから、窓口業務は市民が来やすい時間に営業すべきものだ。平日の九時から五時まででなく、土日や夕方以降に開いているべきだ。市民の利便性を考えたなら。
 
この夏の節電で、一部の市役所は土曜日出勤、月曜日休みにしたそうだが、特例でなく、いつも土曜日を開けるようにしたらどうだろう。市税で成り立っているからには、市民の側に立ってみては。それが市民サービスというものだ。
 
日本人はどうしてこうも横並び、いっせいに右向け右、という体質なのだろう。官公庁や大企業、学校や病院が土日休みだから、みんな土日休み、というようなのはやめてほしい。
 
ひとと違うことが認められる社会であるべきだ。みんなと同じことをして安心している社会では進歩がない。多様性を尊ぶことのできる日本人は少ないのだろうか。
                                     (2012年8月)