これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (149) 特養の入所判定

<That's Ninchi Show  No.149 >
 
入所申込書を書くときは、悩む。症状を軽めにするか、より強調するかを。
 
要介護5、これ以上はない。つまり、介護度6 や7 がないから、重度の人の全てを含む。この中には軽い人から重い人までいる。
 
同じ料金なら比較的介護がしやすいほうがいい。それなら、軽いほうが入所しやすいのだろうか。それとも、重いほうが「在宅介護が困難」ということから優先されるのか。実際は、その施設の現状、人員構成、スタッフの配置などで選ばれるのだろう。
 
「今は、このレベルの人」というように決まるなら、どっちがいいとは言えない。
 
それがわかれば、すぐ入所できそうな施設を選んで申し込みすればいい。が、そんなことはどこも教えてはくれない。在宅介護のケアマネージャーさんが、どこかの施設の職員さんと懇意にしていて、情報が得られるなら別だが。そんなに都合よくはなっていない。
 
ボランティアにでも行っていたら、その施設の人員構成やスタッフの配分がわかって、ここは重度が何人、軽度が何人という情報を得られただろう。今となっては遅いが、この次のために時間ができたらボランティアに行ってみようかと常々思う。
 
特養(特別養護老人ホーム)の入所指針が改定され、「入所申込書」を再度記入することになった。そのフォームには前回と異なる点がいくつもある。入所判定を点数化するためか、項目が増えている。
 
介護者の状況では、「育児」というのもある。高齢出産が増え、子供が小さいのに老親の介護が重なる例も多いからだろう。
 
ほかには、「要介護状態」、「高齢」、「病気療養中」、「障害」など十分な介護力がない場合や、「就労」などで介護する時間を確保できない場合も考慮されるようだ。
 
意外だったのが、「その他」の項目で、「本人もしくは家族がボランティア等で当法人に寄与」というのがあったことだ。ボランティアをすれば、入所判定に加点されるのだろうか。
 
ボランティアというのは、「ひとのため、社会のため」だが、結果的に「自分のため、自分の家族のため」になるなら、一石二鳥だ。
 
施設はどこも人手不足だ。いつもみんな忙しくしている。仕事の量が多すぎる。それも、介護の教育を受けた、プロでないとできない仕事ばかりではない。単純な、雑用も多い。
 
先日老健に午後から六時間ほどいて、周囲の働きぶりを見ていてそれがわかった。
 
ケアマネージャーさんも看護師さんも、何時間もデスクワークに追われていた。書類作成やら整理やら。事務ボランティアだっていてもいい。PC入力やコピー、郵便発送なら誰でもできる。
 
老人の話を聞くとか、様子を見守るとか、素人でもできることは多い。ボランティアをすすめて、介護職の人が専門的な仕事のみに集中できる体制をつくる。そうでもしていかないと、この先の超高齢化社会に対応できないだろう。今のままでは。
 
                                   (2012年3月)