これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (148) 特養の入所指針

<That's Ninchi Show  No.148 >
 
県や市には「特別養護老人ホーム入所指針」というのがあるそうだ。
 
特養に申込書を送って、半年以上になる。その間、何の連絡もなかった。先日、突然特養から郵便が来た。入所の順番がもう回ってきたのかと思ったら、違った。「入所申込書再手続き」ということで、再度、入所申込書を書くようにという依頼だった。
 
市が「特別養護老人ホーム入所指針」を改定したので、それに沿って、入所申込書を変更したからだそうだ。改定により、待機者の現況調査も必要になり、そのため現在の状況を書くようにもなっている。
 
「入所指針」があるとは全く知らなかった。ネットで調べると、各自治体でそれぞれ制定されていて、全文を公表しているものもある。地域によっては、「申し込みは全てケアマネージャー経由で」というものも。
 
家族や本人の申請では、何か不都合でもあるのだろうか。希望者が多すぎるから、ハードルを設けているのかもしれない。
 
改正の大きな点は二つある。一つは、評価項目から「待機期間」を廃止したことだ。それまでは、待機期間が長い、つまり「申し込みしてから何年も待っている」という人には、それなりの優先権があったようだ。全く知らなかったが。
 
これにより、「現時点で必要性は高くはないが、将来に備えて申し込みをする」ということがなくなり、待機者の人数が減る。
 
「どうせ三年ぐらいは待つのだから、今のうちから」というような人が多かったのだろう。今現在、在宅介護が困難な人だけが、申し込みをするようになる。
 
もう一つは、入所の判定基準を点数制にしたことだ。判定の過程の透明性を高めることと、優先順位の公平化が目的だそうだ。必要性の高い人から優先して入所できるようにする。本人の状況だけでなく、介護する家族の状況も点数にされる。
 
家族がいない、いても介護できない(病気、高齢、遠方などで)人は優先されるのだろう。「病老介護」や「老老介護」を考慮してくれるのはありがたい。
 
施設入所を考えたとき、いろいろネットで調べたが、「入所指針」は出てこなかった。この言葉を知らなければ、検索することもない。
 
今さらながら、情報があふれ、簡単に得られる今の時代でも、さがしても得られないものもあるとわかった。とっかかりがなければ、調べようがない。必要な情報であっても、それを得るのは難しい。
 
思えば、最初に一週間のケアプラン表を見たときもそうだった。「生活」だの「身体」だの、点数と一緒に書き込まれている。何がなんだか。介護に「生活」や「身体」の種類があるなんて、誰でも知っていることなのだろうか。 
 
帰ってすぐネットで調べた。介護の知識はすべてがネット検索だ。本を読む余裕がないし、どれを読めばいいのかわからない。素人にもわかるような、「介護入門」というような本がいい。介護用語の解説も付いているとたすかる。
 
                              (2012年3月)