これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (81) 運がいい?

<That's Ninchi Show  No.81 >
 
介護には暮れや正月はない。一年中休みなく、続く。
 
お正月は妹の家族も含めて、全員がおばあちゃんの老人マンションに集まる。発病前と同じように、毎年の恒例になっている。ヘルパーさんにも、この時くらいは休んでもらっている。一年中、休みなくお世話になっているから。
 
マンションについて「おめでとう」の挨拶をするが、おばあちゃんはわかっていない。やはり今日は正月だとは思っていないようだ。説明してやっとオウム返しのように「おめでとう」と言うやいなや、トイレに行きたいと言い出した。ウンチが出ると。
 
いつもならヘルパーさんまかせだが、この日はヘルパーさんは来ない。新年早々「ウン」がついて、運がいいのかどうか。
 
トイレ介助は特に疲れる。やはり狭いところで重いおばあちゃんを動かさないといけないからだろう。下手をすると壁にぶつかる。老人マンションのトイレはドアは引き戸になっていて、開放すればかなり広く使えるし、もともと広めではあるが。
 
一般のワンルームマンションや市営団地のトイレと比べたら二倍近くは広く作られている。それでも介助するために二人で入るには狭い。
 
車椅子用トイレのようにスペースに余裕があれば、もっとラクに介助できる。三方の壁から距離があるから。ぶつかることを気にして緊張することもない。
 
老人マンションは家賃を抑えるためにぎりぎりの大きさにしたのだろう。(それでも収入が年金だけでは払えないレベルだ。14~16万円) 介助を考えてはいない。
 
設計の時点からトイレ介助はポータブルトイレを想定しているのかもしれない。ベッドの側に置いておけば移動距離も短いから。
 
分譲タイプなど高級な老人マンションは、きっとトイレも広く設計されているのだろう。それでないと車椅子では生活できない。おばあちゃんはまだ歩けるから車椅子は使っていないが、このトイレの狭さでは車椅子は入りにくいだろう。
 
この日、お正月のお年玉のかわりに、いつもの腰痛に加えて、背中など、いろんな所の筋肉痛をもらって帰った。
 
トイレ介助で普段使わない筋肉を使ったせいだろうか。これを毎日などとは、とてもできない。ヘルパーさんのありがたみが身にしみた。