胃ろう一人に五百万円？

胃ろうの医療費は年に一人４００～５００万円程かかるそうだ。それだけの年収のある人は今の時代は少数派なのだが。デフレの時代でも医療費は安くはならない。

 

胃ろうは手術費だけでなく、付けたあとも医療的ケアが必要で、継続して医療費はかかる。しかし、そんなに高額だとは知らなかった。栄養液の値段だけではいくら高くてもそんなになるわけがない。

 

ネットで調べると、医療用栄養液（ラコール､エンシュア）は一ヶ月分２５０００円ぐらいだそうだ。思ったより安い。一割負担なら２５００円ですむ。

 

２００ｍｌ で１９２円、１２６円。エンシュアは経口摂取も可能で、外来で処方されることもあるそうだ。また、ラコールに寒天やゼリーの素を入れてゼリーをつくる方法まで、ネットに載っていた。動画もある。嚥下機能が落ちてきた時にこれは使える。

 

栄養点滴も決して安くはないと前に老健（介護老人保険施設）の先生が話していた。

一本５００ｍｌ で１０００円、一日二本として、一ヶ月６００００円になる。

 

「胃ろうで寝たきりのまま何年も」という人も珍しくないが、毎年それだけの医療費の負担があるときついのでは。一割負担でも年間５０万円だ。国民年金ではせいぜい年８０万円しか入ってこないのに。

 

後期高齢者医療では、残りの４５０万円のほとんどを公費や他の医療保険で負担している。そんなことがいつまで可能だろうか。いつまで持つのだろうか。

 

「胃ろうで長生き」の老人が増えるとどうなるか、団塊の世代が後期高齢者になる前にしっかり想定し、対策をたてるべきだろう。