これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (69) 退院後どうする?

<That's Ninchi Show  No.69 >
 
老人の入院は短いほうがいい。長びけば長びくほど認知症が進む。
 
おばあちゃんは入院するたびに、介護度が一段階づつ重度になった。できるだけ早く退院させたほうがいい。しかし、現実、退院して一人で大丈夫だろうか。そういう生活面の不安があって、老人の入院は長びいてしまう。
 
2010年12月25日、おばあちゃんは今度も復活して退院できた。脳梗塞の再発で老人マンションの近くの病院に二週間入院していて、ほぼ寝たきりの毎日だったから、車椅子での退院だ。
 
それまでは間に合わない時のためにパンツ式オムツをはいていたが、歩いてトイレに行っていた。はたして、また歩けるようになるのだろうか。八十歳という高齢でもあり、リハビリしても効果があるとは思えない。
 
入院中、ケアマネージャーさんは何度も病院に見に来てくれて、退院が決まると、「受け入れ準備は全部できてますから」と言ってくれた。以前と違って、ケアも大変になるだろうに。
 
こんな状態では、もうマンションには戻れないだろう、どこか施設に行ってくれと言われるかもしれないと危惧していたから、本当に有難い言葉だった。
 
脳梗塞は、いつまた再発するかわからない。これまでの主治医ではいざという時に役に立たない。時間外の対応を一切してくれないから。ケアマネージャーさんに頼んで、在宅医療に対応した、訪問診療の先生を紹介してもらった。
 
12月はあと数日しかないが、それでもやはり一ヶ月分(約6000円)かかるらしいが、やむをえない。この先生は、訪問診療で点滴も可能だというから。
 
こうして無事にお正月を迎えることができた。ほぼ寝たきりだったが、ヘルパーさんたちの努力によって、徐々に歩けるようになり、食堂へ歩いて行けるまでになった。
 
もし、このマンションがなかったら、家族だけではとても介護できないから、退院後は施設に行くしかなかっただろう。ここまで熱心に歩かせようとはしてくれない。車椅子から立ち上がることもできなかったかもしれない。
 
入院前は、要介護2だったが、退院後は要介護3になった。脳梗塞は軽くすんだから、運動能力の低下は特にそれによるものではない。やはり、ベッドに長期間いて、
動かなかったことによる、廃用障害が大きい。入院はできるだけ短いほうがいい。
 
入院の日数と、退院後のリハビリ、この二つが重要な要素になる。認知症の進行にとっては。当事者はそれどころでなく、そこまで思いいたらないものだが。