これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症で胃ろう、手遅れの理由は。。

認知症で胃ろうだと身体の不調がわかりにくい。

隣が病院という恵まれた環境にいて、なぜ手遅れに?
うちの親は不運な例外なのだろうか。

だが、うちの親のようなケースは「よくあること」だそうだ。

次のような理由が考えられる。
1)感染症に罹患しても高齢者は高熱が出ないことがある。
・・・免疫力の低下や体温調節機能の障害などで。

2)認知症だと身体の不具合を訴えることがない。
・・・わかっていても言語能力の低下や記憶力の問題で。

3)認知症だと痛みの感覚が薄れて、つらくても表情変化がない。
・・・いつも無表情という人もいて、周囲の人は気がつかない。

4)突然しゃべらなくなっても、「認知症だから」と思われる。
・・・認知症でなければ「具合が悪いのでは」と気づく。

5)胃ろうだと食欲不振がわからない。
・・・胃ろうでなければ「口をとじる・食べ残す・吐き出す」から。
6)持病の治療薬の作用や副作用で紛れることがある。

以上だが、6)については個人的な感想で、根拠はない。
うちの親はリバウンド防止のために経口ストロイド剤を服用していた。ステロイドによる消炎効果が持続していると、血液検査で炎症反応が低めに出るのでは。

急変の前に何度か施設(病院付属の老健)の医師に様子をたずねたが、いつも血糖値の異常だけしか話されなかった。
隠れていた感染症に気づいてなかったのだと思う。

緊急搬送された時の血液検査の結果を見ると、ほとんど全ての数値が異常を示していて、まさしく手遅れだとわかる。
血糖値は千を越えていた。

病院の医師の診断書は敗血症。
原因は胆のう炎、その原因は胆石。
胆石のほうは原因不明と書かれている。
検査の途中で呼吸が停止したので、診断する材料は乏しい。
レントゲンを撮って、次の検査(CT)という時だったそうだ。

「黄疸が出るまで、顔が黄色くなるまで気がつかない」ということで、それで病院搬送が遅れたのだろうと推測している。
だが、これは施設のせいではないことは理解できる。

どんなに経験豊富な介護スタッフがそろっていても、わからなかった。
施設に常駐している医師や看護師がわからないくらいだから。
家族なら気がついただろうか。
医学的知識があり介護経験のある人なら、もしかしたら。
そういう人が毎日見ていたらわかったかもしれない。

認知症だと、周囲の人が身体の不調に気づきにくい。
その上に胃ろうだと、もっと気がつくのが遅れる。
気がついた時は激しい症状が出て病気は悪化、手遅れとなる。

この問題はどうすればいいのだろうか。
何も解決策が浮かばない。



<That's Ninchi Show 2  No.1354>