中国道PAでの姥捨ては。。

介護放棄すれば施設に入所できるなら･･･

限界となって殺してしまうよりはマシだが、介護放棄は。

今週話題となっている「高速PAでの姥捨て」について一言。

更年期にさしかかった娘が認知症の父親を一人で介護していたとか。

たった一人での認知症介護は悲惨だ。

誰だって、「もうこれが限界だ」と逃げたくなる。

普通の弱った老人ではない。

暴言や暴力、ご近所など周囲への迷惑行動が頻繁にある。

たった一人で世話するとしたら、一ヶ月が限度だろう。

特に父親の場合、娘では暴力に抵抗することが困難だ。

認知症のお婆さんでも、信じられないくらいの暴力行為がある。

おそろしくて「一緒には暮らせない」と思うほど。

うちだって「親に殺されるかも」と思った。

その一ヶ月のうちに施設に入所できるのが理想だが、現実は。

困っている人が優先的に入所できるというのは名目だけ。

特養などの入所は実に不公平にできている。

施設が施設の都合のいい人を選ぶ。

選ばれない人はひたすら待たされる。

特に男性の場合、大部屋に入所できないという難点があり、

個室が満室の場合などは入所可能性がゼロに等しい。

このお父さん、おそらく施設入所は困難だったと思う。

手足は不自由なく、自分の名前も言える。

世話してくれる同居家族もいる。

優先的に入所できる条件が乏しい。

今回、娘に捨てられてやっと施設に入れてもらえるだろう。

介護放棄・老人虐待の被害者だから。

世話する家族は犯罪者となったから。

我慢して「たった一人の自宅介護」を続けていると入所できず、我慢できなくなって介護放棄すれば入所できる。

今の社会とはそういうものだ。

一人でこつこつ努力していても、救いの手はない。

役所に通って大騒ぎすれば少しは考えてくれるだろうか。

だが、日本人はそういうことはしないものだから。

介護放棄すれば解決するとなると、マネする人も出るかも。

家族が犯罪者になれば全額公費で施設入所できるなら。

豊かなようで社会福祉のお粗末な国、それを実感する事件だ。

＜That's Ninchi Show 2  No.1349＞