急性薬物性肝炎、胃ろうで認知症だと。。
薬害による入院、老人医療費の何割かはこれだ。
うちの親(87歳、胃ろうで寝たきり)は今年二度入院した。
最初は黄疸と肝機能障害で、肝炎もしくは胆のう胆管炎の疑い。
緊急入院して、いろいろ検査したが原因不明。
胆石はなく、胆管がつまってもいない。
肝機能の数値があまりにも異常だったので、一ヶ月の入院となった。
退院証明書に記載の病名は「急性薬物性肝炎」となっている。
その原因となった薬はというと、
1)ファモチジンD錠 (胃炎の治療薬)
2)アムロジピンOD錠 (高血圧の治療薬)
調べてみると両方とも「肝機能障害、黄疸」という副作用がある。
「食欲不振や全身倦怠感」などが現れた時はその副作用の初期症状なので服薬を中止するように・・・というような記載もある。
普通の人なら「ひどい肝機能障害」が出る前に、初期症状のうちに自分で気がつき、医師に相談しておさまるのだろう。
しかし、うちの親のような認知症の老人だと「食欲がない」とか「身体がだるい」とかを訴えることはない。
それでも「食事を残す」とか「食べたくなさそうだ」とか、周囲の人が異常に気がつけばいいのだが、
うちの親は胃ろうだから、食欲不振でも栄養剤は注入される。
認知症で、なおかつ胃ろうだと初期症状の間に気がつくことはない。
主治医が気をつけて観察や検査を行うことしかないだろう。
だが、うちの親の主治医(施設の訪問診療医)は患者が多過ぎたせいか、気を配る余裕はなかったようだ。
この二つの薬は四年間、休むことなく処方された。
施設(有料老人ホーム)に入居した時(2014年4月)から、肝機能障害で緊急入院する時(2018年2月末)までずっと。
医師に余裕がないなら、訪問薬局の薬剤師が薬害に気を配ってくれてもよさそうだが、こちらも無理だったのだろう。
訪問診療医の抱える患者が多ければ、訪問薬剤師の仕事も同じだけ増えるから、各施設に薬を運ぶだけで手一杯かもしれない。
施設の看護師が気がついてもよさそうだが、これも無理。
いつも同じ看護師さんが見ているわけではないから。
うちの親の施設でも「派遣で、今日だけ」という看護師さんがいて、いつも「初めまして」と言われたものだ。
派遣に頼るのは看護師不足なのか、経費削減なのか。
この問題を解決するには「減薬、休薬」しかないかもしれない。
老人医療での薬は普通の人とは分けて考えるべきだと思う。
二回目の入院は「ステロイド糖尿病」だった。
なかなか治らず、途中で感染症にかかり長期入院となった。
薬害に気を配っていれば、これらの入院費や治療費はなかったのに。
<That's Ninchi Show 2 No.1342>