胃ろうを付けたらどうなるか。。
胃ろうを付けたらどうなるか。
胃ろうを付けたあとはどうなるのか、どういう経過をたどるのか。
これについて詳しい人がいるなら教えてもらいたい。
うちの親が医師から「胃ろうを付けなかったら半年」と言われた時に、その後については医師からは何の説明もなかった。
手術後は退院となるが、受け入れ先の施設がみつかるまでは入院を延長できるということだけだ。
うちの家族は次のように「その後」を予測していた。
楽観的に「良くなる」と思いたいのが家族だとは思う。
1.胃ろうで栄養状態が良くなり、嚥下機能の回復訓練を始め、
状況によっては「胃ろう除去」が可能になる。
2.胃ろうの効果はそれほどでもなく、そのまま衰弱が進む。
ただし「半年」ではなく、二年から三年。
それに、胃ろうを付けると感染症に罹患しやすいという。
おなかに穴が開いているので消毒が不十分だったり本人が触ったりして細菌感染してしまうことがある。
何度も感染症にかかると体力が消耗し衰弱する。
これが「胃ろうを付けても、もたなかった」理由の一つだ。
3.上の二つのどちらでもなく、「胃ろうのままで十年」となる。
さて、事実はどうだったかということだが、予測とは全く違った。
願っていても奇跡は起こらないものだ。
元々「1」の可能性は少なく、「2」が50%ぐらいだとみていた。
ほとんど死にかけているほど弱っていたので「3」は全くない、「胃ろうで長生き」などあり得ないと思っていた。
胃ろうを付けてから早いものでこの秋で四年だが、予測された経過のなかでは、「3」に近い。
最も可能性が少ないと思っていたのに。
胃ろう手術後にやはり続けて感染症に罹患した。そのため体力の回復は遅れ、嚥下機能訓練ができず、胃ろうのままで今に至っている。
胃ろうのおかげで徐々に体力は回復し、栄養状態がよいのでインフルエンザなどの感染症にも負けずに長生きできている。
「胃ろうで十年」もあるのではないかと思う。
ただ、頭のほうはいくら栄養が良くても劣化は防げないわけで、
脳だけは先にあの世にいったように見える。
脳の老化と身体の老化が釣り合っていないのが「胃ろう老人」だ。
このような今の状態を見るのはつらいものだが、それを胃ろう手術の前に予測できなかったのだから、しかたがない。
論理的に言えば「誤った選択」だったのだろう。
<That's Ninchi Show 2 No.1270>