老人介護施設がつぶれると。。
老人介護施設がつぶれる時代になったらしい。
うちの親(86歳、胃ろうで寝たきり)が入所している老人ホームは今年から経営者が代わった。経営不振だったのだろうか。
全然介護とは無縁の企業による買収で、異業種参入というものだ。
入所した頃はいつもほぼ満室で、料金も手ごろ、駅から近くて交通の便もよく、経営状態が悪くなるようには思えなかったのだが。
特養と比べると毎月五万円ぐらいは高いから、特養が増えると利用者はそちらに流れるが、それは他の施設も同じ条件だから。
介護保険の改定で、施設介護の利用料が減額されたのが影響したのだろうか。利益が減るのに、人件費は増えるわけで。
政府というか厚労省というか、筋の通らない改定ばかりするようだ。
人手不足を補うために介護スタッフの給料を値上げしろと言いながら、施設の収入(介護サービス料金)を減額する。
施設はその分をどうにかして儲けねばならなくなる。
食費を値上げするとか、ゴミ袋やトイレットペーパーや洗剤などそれまで無料だったものを有料にするとかだ。
うちの施設でも去年から毎月ゴミ袋代を請求されるようになった。
食費は据え置きだ。材料費が高騰しているはずだが。
こういうことだけで損失分の利益には届かないだろう。
雑費を有料にする方法では積み上げても数千円にしかならないし、一万円以上もの値上げでは入居者から文句が出る。
うちの親の介護保険の自己負担分は三千円ほど減額になったので、仮に施設に支払う雑費が三千円値上げされても文句はない。
だが、介護保険から施設が受け取る金額は三万円も減っている。
こういう状況では「ぎりぎりの低価格で」という施設は経営が厳しくなり、高額の入居費をとるような施設しか残らなくなる。
数千万の入居金を払い、毎月三十万円以上支払い続けることのできる老人がどれだけいるのだろうか。
全く介護とは無縁の企業に買収されて、今後どうなるのだろう。
介護をビジネスと見て利益優先の経営となったら、今の料金のままならサービスが低下し住みにくくなるかもしれない。
もしくは値上げされるかだ。サービスは従来のままで。
高額老人ホームなみの毎月十万円の「介護保険外サービス料」を要求されたら出て行くしかなくなる。
ここが終の棲家だと思って入居したのだが、どうなることやら。
<That's Ninchi Show 2 No.1229>
参考;読売オンラインヨミドクター、シニアニュース(2017年1月12日)
介護事業者倒産、昨年は過去最多の108件
2016年1~12月の介護事業者の倒産が108件に上り、過去最多だった15年の年間倒産件数(76件)を上回った。信用調査会社の東京商工リサーチが11日、発表した。