これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症の親に「あんた、誰?」と言われて。。

家族がわからないし、言葉も出にくくなった。

うちの親(85歳、要介護4)が胃ろうを付けてから、早いものでもうすぐ三年になる。長生きできる人はできるんだ。

身体は元気だが、頭のほうはボケボケ。やはり寝てばかりいると認知症は進む。今年になってから特に言語能力が低下した。

この土曜日、久しぶりに施設に面会に行ったのだが、顔を見ただけ。
眠ってるのではなく目をさましていたが、一言もしゃべらなかった。

目は開けていて、こちらを見ることは見る。
「元気?」とたずねると、口をパクパクさせてはいるが、それだけ。

言葉は出ない。「あー、うー」でもいいから反応してもらいたいのに、何の音も出ない。声が出せないようだ。

次の日、妹が会いに行った時は声が出ていたそうだ。
一時的なことだったのだろう。

ただ、出てきた言葉が「あんた、誰?」だったので、妹は大変ショックを受けていた様子。

とうとう実の娘すら認識できなくなったようだ。

胃ろうで栄養は充分にとれているから、脳の栄養不足とは考えられない。脳機能の低下は血流不良による脳の酸素不足だろうか。

認知症のレベルは末期も末期、それこそ終末期なのだろう。

胃ろうで寝たきりで認知症で、心臓由来の脳梗塞という持病があって、「リハビリ不能な終末期」とされているが、身体は元気だ。

体重が増えているし、コレステロール値や血糖値も増加傾向が続くので、主治医が胃ろう栄養液の量を減らしたという。

「食べられなくなったら生物としては終わり」だとされている。

胃ろうを付けて一年も持たなかったという例も多いらしい。嚥下機能の低下と同時に胃腸の栄養吸収能力も低下していたのだろう。

腸が栄養を吸収しなければ、食べても食べてもやせる。
胃ろう栄養液の量を増やしても増やしても、体重は減っていく。

だから「終末期の胃ろうはムダ」と言われるのだろう。


うちの親の胃腸はというと、消化吸収能力が老衰で低下しつつはあるが、太っているところを見るとまだ心配なさそうだ。

「身体は老衰死にはまだ遠いが、脳は・・」という状況だ。

脳の老化が急速に進んでいるように思う。
寝たきりで何のリハビリもしていない。脳への刺激のない毎日。

当然のなりゆきだが、こうならないように何かできたのだろうか。
できる人はできたのかもしれない。

できの悪い娘や息子を持ったとして、あきらめてもらおう。

<That's Ninchi Show 2 No.1171>