隠れ介護、隠れ認知症。。。
隠れ介護1300万人だというが、隠れ認知症は何百万人?
去年から問題視されてきたらしいが、「隠れ介護」というのは「介護していることを職場などに隠している」人々のことだとか。
なぜ隠すかというと、単に「親が認知症だと知られたくない」だけでなく、「親の介護」は出世の妨げになる場合があるからだという。
企業の側(経営者サイド)からしたら、介護のために早退したり、欠勤したりするような人に「重要な職位」は与えたくない。
経営者から見たら不安がある。重要な仕事をまかせていて、仕事を続けられないほど介護がきつくなって、突然「介護離職」されたら、と。
そうなってもいいように、介護している人には「いつ辞められても困らない」仕事しか与えない、そういう考えに至るのだろう。
「介護していること」が知られたら不利になるとは、何となさけない世の中なのだろう。
本来ならば、「介護が始まりました」と職場や地域の人々に伝えて、周囲の支援や理解のもと、介護しやすい環境を作るべきなのに。
同じように、「隠れ認知症」もあるのだろうか?
「認知症だと知られたくない」「知られると不利」という理由で、または「どうせ治らないのに診断してもムダ」ということで。
どちらも隠すべきではない。認知症の介護は個人の努力だけではどうにもならないものだから。その範囲を大きく超えているわけで。
社会問題として「社会で、地域全体で認知症の人と家族を支える」べきものだと思う。現実としては理想に過ぎないのではあるが。
「隠すことが利益、隠さずにいると不利益」という現状があるなら、それを何とか逆にしなければならない。
介護中の従業員を雇用している企業には税金の優遇など何らかの「介護特典」があるとか、個人にも「介護手当て」があるとか。
「隠していると不利益」になるような措置が必要だろう。
認知症の介護は極めて困難で、個人や家族だけで背負いきれるものではない。多くの人の協力があってこそ持続できる。
そういう厳しい現実を企業や世間が理解していないことが、それが一番の問題点だと思う。
<That's Ninchi Show 2 No.1054 >