認知症の人にイライラするのは。。。。。
認知症の在宅介護には「日常的なイライラ」がついてくる。
一つ一つは小さなつまらないイライラでも、数は多いし、認知症の人と一緒に暮らしている限り、延々と続いて途切れることはない。
親が認知症になって初めて、この日常的イライラ(ストレス)というものに遭遇したわけで、どうしたらいいのか全く見当がつかなかった。
これにどう対抗するのか、どうすれば乗り越えられるのか。これまでの人生でもいくつもの壁を乗り越えてきたが、その経験は少しも役に立ちそうにない。
認知症の人に合わせていると、予定していたことが何もできない。自分の思うようにできない(予定が狂う)ことで、まずイライラする。
また、認知症の人と話をすると、会話が成立するレベルの人であっても思ったような反応(答え)がないことが多い。
何か提案すると拒否されたり、否定されたりすることがある。時には無視(反応がない)されたり、とんちんかんな反応があったり、ひどい時には恫喝される。
思うようにコミュニケーションがとれないと、やはりイライラする。「こんなに心配しているのに、心配だから言っているのに、なぜ伝わらないのだろう」と悩む。
それが最初からわかっていたら悩まなかったが、わかったのはずっとあとだ。
さて、これに対してどうすればいいのだろう。どうしたらこの日常的ストレスから自分を守ることができるのだろう。
わからない。
なぜ伝わらないかを悩むことはなくなっても、伝わらないことによるイライラはなくならない。わかってもらえないことで傷つくこともある。
思うようにはならないものだと理解しても、思うようにならないことによるイライラは消えない。予定外のことばかりに忙殺されて、疲れは倍増する。
論理的なもの(理解・知識)と感情的なものは別ということだろうか。