合併症や後遺症として認知症が出て。。。。。
介護が始まって十年になる。
うちのおばあちゃん(84歳、胃ろうで寝たきり)が最初の脳梗塞の発作を起こして救急車で搬送されたのが、十年前のちょうど今頃だ。
脳梗塞の発作が起きやすいのは冬や夏と思われているが、その時期を過ぎて「やれやれ」と安心した頃の春先や秋口にも起こる。
気圧や気温の変化が激しい時期だから、そのストレスだろうか。
何回も春や秋に脳梗塞発作が起きているので、今の時期は毎年祈るような思いで過ごしている。何事もないようにと。
最初の発作時から「次の発作で大きな血管に梗塞が起きたら、たすからないことも覚悟してください」と医師に言われていた。
それから十年、我が家では「覚悟」が十年続いているわけだ。
親戚や知人など周囲の人々が誰も皆「脳梗塞は必ず再発し、一回目より二回目、二回目より三回目のほうが重くなる」と言っていた。
最初の発作の前年に「心房細動」と診断された時、医師に「脳梗塞発作が近い将来起こる可能性が高い」と言われて、それは覚悟していた。
このことを、なぜ当時の主治医(近所の開業医)は教えてくれなかったのだろう。「脳血管疾患も認知症も専門外だから」という理由だろうか。
そういう病気の老人に、ご近所のお医者さんなどが「危険性が高いから予防するように」と言ってくれたら、認知症の発症は減るだろう。
発症の可能性が高い人、予防すべき人には重点的に予防してもらうのがいい。発症したら治らないのだから、予防するしか方法はない。
全国の「ご近所の開業医の先生」が、うちのおばあちゃんの元主治医のように無関心だったら、認知症の予防は進まないと思う。
ご近所の先生方がもっと認知症予防に関心を持ってくれるといいが、「予防」ではお金儲けにつながらないから、言うだけムダかもしれない。
持病の合併症や後遺症として認知症が出ることもある。それを知っているか知らないか、そこが分かれ道になる。