不安のうちに老人ホームへの引越しが。。。。。
知らないから不安、認知症の介護は。
認知症家族の多くは「知らないから不安」で、それが介護ストレスを大きくさせていると思う。今の対処法も知らず、将来どうなるかも予想できない。
今回の老人ホームへの引越しでも不安だらけだった。寝たきりの人をストレッチャーで移動させること、それも車で一時間、30km以上の移動だ。
介護職の人は慣れているから何とも思わないだろうが、家族は経験も少なく、状況の予測も難しい。おばあちゃんに何か起きたらという不安もある。
そのことがあって、当初「長距離の移動はかわいそうだ」と妹は大阪の老人ホームへの転居を反対していた。神戸市内にするべきだと。
しかし今では胃ろうのおかげで栄養がとれているから、頭以外は元気だ。以前ほど心配する必要はないし、遠距離介護をやめるには今だ。
妹は納得してくれたが、当日の介護タクシーの付き添いは断られた。転居先には当日午前中に荷物が届くので、荷受と荷ほどきを妹に頼んだ。
引越し荷物は前日にクロネコの単身者パックで出してしまうから、当日はおばあちゃんと布団(枕、シーツも)と胃ろう用品を移動させるだけだ。
おばあちゃんを連れて、一人で老人マンションに残った荷物を整理して持ち出して・・・と、当日のことを考えると「できるのかな」と不安になる。
単身者パックは念のために二個頼んだが、思ったより小さく車椅子を入れることができなかった。車椅子は折りたたみ式なのだが、それでも。
今回は車椅子タイプではなく、寝たままで運べるタイプ(ストレッチャー)なので少し大型の車だろう。車椅子ぐらい運べるはずだが。
そして当日、不安だったが介護タクシーですべてを運ぶことができた。知らないからよけいな心配をしていただけで、何の問題もなかった。
介護タクシーの運転手さんは部屋のベッド横までストレッチャーを運んできて、ビニールシートを差し込んでうまくおばあちゃんをそこに移した。
それを見て、老健では寝たきりの人を車椅子に移動させる時に同じようにバスタオルを使っていたのを思い出した。バスタオルごと移動させる。
老人ホームに到着した時も同様に部屋まで、正確にはベッドの側までストレッチャーで運んでくれ、施設スタッフと一緒にベッドに移してくれた。
おばあちゃんの移動は介護タクシーの運転手さんと施設スタッフにおまかせですみ、結果的には何個かの荷物と車椅子を運ぶだけでよかった。
一人で寝たきりの人と荷物を移動できるのかという不安は、もうない。
長時間の移動でおばあちゃんの体調が心配だったのだが、到着後、すぐに施設の看護師さんが見に来てくれた。特に異常はなかった。
ただ、老人マンションの自室の電源を切ること、水道の元栓をしめること、それらの解約の電話連絡をすることをすっかり忘れてきてしまった。
おばあちゃんを移動させることで頭がいっぱいで、普通の引越しに必要なことを思い起こす余裕もなかった。一人ではやはり無理がある。