これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

FC2ブログに引っ越しました。週一回か二回は更新しています。

認知症のサポートは、「ご近所」から。。。。。

知らない人はダメでも、知ってる人なら安心できる。
 
「他人が、全然知らない人が家に来るのが嫌だ」と訪問介護を拒否する老人は多い。知らない人と接するのが不安、気をつかうのも面倒、そういう理由だろう。
 
そうは言っても、家族が24時間見守ることなど到底不可能だ。しかし認知症の人を一人にはしておけない。そうなると他人のお世話になるしかない。
 
うちのおばあちゃんは認知症を発病してからも、一年以上一人暮らしをしていた。家族が一週間に一回程度しか見に来てなかったので、発見が遅れたこともあって。
 
家族が来ない日は、おばあちゃんは何でも隣の奥さんを頼りにしていたらしい。ささいなことを聞きに隣家へ一日に何回も行ってたようだ。大変ご迷惑をかけた。
 
キャッシュカードでお金をおろせなくなって(何回も暗証番号をまちがえて)、銀行に付いて行ってもらったこともあるそうだ。あとになって聞いたのだが。
 
当時週一、二回ほど訪問介護のヘルパーさんが来てくれていたのだが、その訪問介護所では「認知症の疑いがある」とわかっていたのだろうか。知らせはなかったが。
 
こちらから頻繁に連絡をとっていたら、教えてくれたのかもしれない。遠く離れて暮らしている場合こそ、特に「介護職と家族の連携、情報交換」が必要だった。
 
おばあちゃんからひっきりなしに電話が来るようになって、「これは認知症だ」と決定的に思った。それまで息子や娘の勤務時間に電話をかけることはなかったから。
 
隣の奥さんが不在だったり、聞いてもわからなかったり(たとえば保険の番号など)すると、時間を全く気にせずに家族の携帯に電話する。仕事のじゃまだとは思わず。
 
それもつまらないことばかり。「エアコンの温度設定を何度にすればいいのか」とか「布団は一枚で足りるか」とかだ。暑さ寒さなど、自分の感覚でいけるだろうに。
 
これでは一人にしてはおけない。そこで、訪問介護の回数を増やしてヘルパーさんに毎日来てもらおうとした。が、おばあちゃんに拒否された。気疲れするからと。
 
知らない人(ヘルパーさん)は慣れてないから不安で嫌だが、同じ他人でも、よく知っている隣の奥さんなら慣れていて安心して頼れる、そういうことらしい。
 
これからの認知症の増加に備えて、認知症サポーターを養成し、地域で支えるようになってきたが、まさに「遠い親戚より近くの他人」だろう。
 
認知症の人は一人では何もできない。が、誰かが側で教えてくれたらできることは多い。ご近所のよく「知っている人」が支えてくれたら、安心して過ごすこともできる。
 
「近所のおせっかいなおばさん、おじさん」の復活が望まれている。