胃ろうの効果、よくしゃべる。。。。。
胃ろうにしてよかったこと、よくしゃべるようになった。
胃ろうにすると認知症の症状が少しマシになることもあるらしい。つまり、栄養不良が改善されて、脳にも栄養がいきわたり、脳の働きが良くなるということだ。
確かに、中心静脈栄養の時と比べて話しかけた時の反応がいい。よくしゃべるようになった。胃ろうを付ける前は面会に行っても話すどころか眠っていることが多い。
脳の血流が悪かったり、貧血だったり、栄養不良や脱水だったりすると、「せん妄」状態になり、ぼおっとしてしゃべらず、眠ってばかりいるようにもなる。「傾眠」という。
胃ろうの手術前のおばあちゃんはそういう状態だった。親戚が会いに行っても話をするどころか、すぐに目も閉じてしまうくらいだ。心ここにあらずという目をしていた。
もし魂というものがあるなら、もうすっかり魂はどこかに行っている、そんな感じで、
誰が見てももう長くはないと思うだろう。医師の言うように半年か一年か、と。
胃に穴を開ける手術をしないといけない、それを本人に伝えるべきだと思っていた。わかっていてもいなくても、本人に知らせないままで手術をさせるのはどうかと。
眠ってばかりで、言える状態ではなかった。まさに食べられなくなったら終わりだ。
それが今では発音は悪いし、会話というより一方通行(言いたいことを言うだけ)の時も多いが、よくしゃべるし、話の内容の記憶力(短期記憶)もよくなった。
前回の話(一週間以上前)を覚えていて驚いた。「墓参りは・・・○×△・・・・」と言ってたから。「墓参り」しか聞き取れなかったのだが。発音が悪すぎて。
今年のお彼岸は異常な暑さで、墓参ができていないが、「近いうちに行く」と言っておばあちゃんを安心させたのを覚えているようだ。本人も「私も行く」と言っていた。
寝たきりで身動きもできない、そういう自分の状態すら頭にはないのだろう。お墓参りに行ける身体だと思っていられるのは幸せなことなのだろうか。
寝たきりになり家族に迷惑をかけている自分を認識できない。その認識があったら自殺してしまいたいと思うかもしれない。やはり幸せなことなのだろう。