認知症でも拘束は。。。。
認知症でも身体拘束は気になる。
認知症で要介護5で「胃ろうで寝たきり」という最終段階になっていても、意識がしっかりしている時はある。「何もかもわからない」状態に見えていても、見かけだけだ。
一般に思われているほど簡単には「何もかもわからない」状態にはならない。
胃ろう手術後、一週間になる。病室に向かう途中で看護師さんに会ったので、様子を聞くとこの数日は熱も出てないし、変化はないが、会話は成立しないそうだ。
言語中枢は脳梗塞の影響がなかったので話すことはできる。ひとり言だけを。
病室に行って、どうせ返事はないのだろうと思いながら「元気?」と声をかけると、意外にもおばあちゃんの反応があった。「これ見て、これ」と言って何か動こうとする。
寝返りもできない。少し首を動かす程度だが、視線はタオルケットの中の両手を指していて、はぐって見ると、動くほうの手(右手)に拘束ミトンがはめられていた。
拘束ミトンにも夏用と冬用があるのだろうか。以前の分厚い生地と違って、薄手でメッシュがかけてあるものだ。それでも動かしにくいようで、本人は気にしている。
胃ろう接続部をさわると炎症を起こすから、誰も側にいない時は拘束はやむを得ないことだ。腹膜炎にでもなったら命とりで、病院が責任を問われることになる。
それは理解しているが、家族としては拘束は見たくない。唯一動く所(右手)を一日中動かせないようにされて、本人のストレスはどれほどかと思うと。
拘束をはずしてあげられない。何もできない。根拠はないが「だいじょうぶ」と繰り返して言うことしかない。かなり無理な状況ではあるが、笑顔をつくって。
胃ろうになり、24時間の点滴からは解放されたが、ミトンが付けられて果たしてどちらがよかったのか。ただ栄養状態は以前よりは改善されて顔色もいい。
退院後、老人マンションではどう対応するのだろう。ここでもミトンになるのだろうか。
他に方法はないような気がする。監視ロボットでもあればいいが。
認知症で胃ろう、問題は多い。