これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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脳梗塞とアルツハイマーの二重苦で

<That's Ninchi Show  >

認知症の人の多くは持病があり、二重苦、三重苦は普通だ。
 
うちのおばあちゃんは、脳血管型認知症アルツハイマー認知症の混合型で、高血圧、不整脈(心房細動)の持病があり、そのために何回も脳梗塞が起きた。
 
脳梗塞は一度発作が起きたら多くの場合が再発する。
 
脳梗塞は、脳卒中脳梗塞脳出血くも膜下出血)の中でも再発が起きやすい病気だそうだ。 再発予防のために薬を飲んでいても、注意していても避けられない。
 
発症後 1ヶ月以内に再発することが多く、1年以内には約10%が、5年以内には約30%の人が再発しているという。なさけないことに、このことを今まで知らずにいた。
 
このデータは医療措置を受けた人の統計で、「隠れ脳梗塞」は含まれていない。
 
脳梗塞には二つのタイプがある。太い血管が詰まるタイプ(心房細動などが原因の心原性脳梗塞)と、細い血管が詰まるタイプ(ラクナ梗塞、多発性脳梗塞)だ。
 
細い血管が詰まった場合は「目に見える症状」が出ないことがあり、「CT」をとっても小さ過ぎて写らない。よって「隠れ脳梗塞」とも呼ばれている。
 
うちのおばあちゃんの例では、最初の発作から一ヶ月は入院していたので再発はなかった。それから十年間で三回、再発した。計四回の発作で歩けなくなった。
 
心原性脳梗塞なので、心臓や血管の老化が進むにつれ何度でも発作は起こる。命の尽きるまでずっと続く。発作のたびに身体機能は衰え、とうとう要介護5になった。
 
アルツハイマーだけだったら、こんなに早く「寝たきり」にはならなかったはずだ。82歳だ。90歳ぐらいまでは「頭はおかしいけど元気に歩き回って」いたことだろう。
 
最初に心房細動と診断された時に、こんな十年後が来るとわかっていたら違っただろう。医師は「脳梗塞の予防」を言うだけで「認知症の予防」は一言もなかった。
 
もしも今だったら、最初の脳梗塞発作が起きる前から「認知症予防リハビリ」を始める。心房細動→脳梗塞発作→認知症、ということは明確で、リハビリ以外にはない。
 
今となっては悔やまれるばかりだ。自分の知識のなさ、また当時「知ろうという努力」すら怠ったことを。なさけないことだが失敗例としてそれを伝えていくしかない。
 
老人の病気について、老人のいる家族はもっと関心を持つべきだろう。