親が認知症だとわかった時。。。
誰にも言いたくないし、見られたくもない。
親しい友人にだって言うのをためらう。親戚にも言いたくはない。ネット検索して、いろんな人の介護ブログを見て、親が認知症だと公言しているのが不思議だった。
いくら匿名でも言いたくない。親が認知症だ、などと言うのもつらい。
誰にも言いたくないから、他人に頼らず、介護保険を使わずに家族だけで介護するケースもあるだろう。それほど「かわりはてた姿」になる、個人差はあるが。
「こんな姿は見たくなかった」とか「こんなことを親から言われたくはなかった」とか「こんな人が親だとはなさけない、こんなの親じゃない」と思うようなことばかりが続く。
しかし、どんなに言いたくなくても、言わなければならない。特にご近所には早いうちに知らせて、誤解やトラブルがないようにしておく必要がある。
もうその時にはご近所は気がついているかもしれない。様子が変だから。とっくにトラブルになっていることもある。それに徘徊するようになったらご近所が頼りだ。
「迷惑電話」をかけるかもしれないから、親戚や友人知人などで現在つきあいのある人にも知らせなければと、言いたくないが、意を決して連絡することになる。
そういうことがわかってきてからは、平気で「親が認知症だ」と言えるようになり、友人に頼んで代わりに親の様子を見てきてもらうことも可能になった。
当初は他人に見られるのに抵抗があったが、「カミングアウト」後は平気だ。他人に見られて恥ずかしいとは全然思わない。認知症としてはごく一般的なレベルだ。
認知症の介護は協力者が多ければ多いほどいい。「家族だけの介護」ですむような易しいものではない。「他人に頼らない、頼りたくない」という気持だけでは無理だ。
親が認知症だと言いたくない。が、言わないと誰も手伝ってくれない。