これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (77) パンツ式おむつ

<That's Ninchi Show  No.77 >
 
おむつをはくようになっても、洗濯の大変さは消えない。
 
いくらボケていても「おむつ」には抵抗があったのだろうか。それとも単に「変化が嫌い」という認知症の症状からか、用意してあっても、おむつをはこうとしない。
 
歩行困難でトイレにまにあわなくて、または尿がたまったかどうかわからなくて失禁することが多くなっても、「おむつ」はいらないと言って拒否していた。
 
それでは着替えやシーツが何枚あっても足らない。老人マンションの25㎡の部屋にはそんなには予備を置いておく余裕はない。ヘルパーさんにも迷惑をかける。そこで、何を言おうとパンツ式おむつをはいてもらうことにした。
 
これで問題はなくなったと思った。が、洗濯物は減らない。あいかわらずだ。
 
なぜだろう。サイズがあわない?尿量が多すぎる?そんなことはない。薬局で相談して高いけど吸収量の多いものにしてある。老人としてはかなり太めだから、痩せている人のようにサイズが合わなくて隙間から漏れるという心配はない。
 
注意して見てみると、わかった。紙パンツがちゃんとはけていない。腰骨の上まできていない。下がっていて、半分おしりが出ている。これでは漏れるのも当然だ。誰かが気がついた時は、紙パンツを引っ張り上げてやればいいが、普段はどうする?
 
トイレに行くのを見ていると(いつもドアを開けている、見たくないのに見えてしまう)、
毎回上まで紙パンツをあげずに、ズボンだけをあげて出てくる。
 
布のパンツならできて、紙パンツはできないのだろうか。どこが違うのか。紙だと力がいるのか。そこまで、手の能力が失われているとは思わなかった。
 
今はヘルパーさんにトイレ介助まで頼んでいるから、移動から紙パンツのあげおろし、おしりふきまでヘルパーさんまかせだ。一人では何もできない。
 
脳梗塞が再発して、二週間の入院中ずっとおむつだったから、退院後もすっかりトイレに行く気をなくしていて、おむつに頼りきっている。ヘルパーさんが声かけしてくれても、ときに無視する。困ったものだ。