認知症早期発見、別居家族は。。。
「家族が作った認知症早期発見のめやす」というのがある。
よくできていると思う。
認知症を発症した頃の親の様子を思い出し、あてはまることばかりだ。
20項目のうち、たぶん17ぐらいあてはまる。うちの親二人とも。あてはまらないのは同居していないと気が付かないような項目だ。
これは「同居家族がいる場合のめやす」のような気がする。
設問1(電話)だが、どちらも一人暮らしだったので、本人が電話をかけている様子を見ている家族はいない。
だが、よく電話をかけまちがっていたことは言える。「あら、そこにかかったの? ○○さんにかけたつもりなのに」というようなことが。
それを「電話の調子が悪い」と電話機のせいにしていたこともある。
別居の場合の設問1は、次のようにすればいいだろう。
□1 電話番号をまちがえる。かけまちがいが多い。
次に設問14(ご近所の評判)だが、これも別居していて、たまにしか会いに行かない場合は難しい。どれだけ親しいかにもよるとは思うが。
たずねもしないのに、わざわざ「お宅のお母さん、ちょっとおかしいよ」とは言ってくれない。発症後に教えてくれるだけだ。
「そういえば、一年ほど前から口数が減っておかしいと思ってた」と。
別居の場合の設問14を考えてみた。
□14 ご近所づきあいが減る。ご近所トラブルが増える。
また設問15(一人でいる不安)も別居の場合はよくわからない。「同居家族が出かけて一人になることを嫌がる」ということだろう。
ただ、「帰るよ」と言うと機嫌が悪くなることはある。それが「一人になる不安」の現れなのかもしれない。
別居の場合の設問15はこれでいいだろうか。
□15 家族が帰ろうとすると不機嫌になる。嫌な顔をする。
この他にも「電話に出ない」とか、宅配便を送ったのに「お礼の電話が来ない」とか、別居家族ならではの項目もいくつかある。
別居家族バージョンがあるともっといいと思う。別居だと特に認知症の発見が遅れるので、項目数を増やしてもいいかもしれない。
<That's Ninchi Show 2 No.1026>
「家族が作った認知症早期発見のめやす」は、以下。
●もの忘れがひどい
□1 今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる
□2 同じことを何度も言う・問う・する
□3 しまい忘れ置き忘れが増え、いつも探し物をしている
□4 財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う
●判断・理解力が衰える
□5 料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった
□6 新しいことが覚えられない
□7 話のつじつまが合わない
□8 テレビ番組の内容が理解できなくなった
●時間・場所がわからない
□9 約束の日時や場所を間違えるようになった
□10 慣れた道でも迷うことがある
●人柄が変わる
□11 些細なことで怒りっぽくなった
□12 周りへの気づかいがなくなり頑固になった
□13 自分の失敗を人のせいにする
□14 「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた
●不安感が強い
□15 ひとりになると怖がったり寂しがったりする
□16 外出時、持ち物を何度も確かめる
□17 「頭が変になった」と本人が訴える
●意欲がなくなる
□18 下着を替えず、身だしなみを構わなくなった
□19 趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
□20 ふさぎ込んで何をするのも億劫がりいやがる