これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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受診も通所も認知症では。。。。。。

「老いては子に従え」と昔の人は言うが、今では・・?

今の年寄りにそんな人は少ない。あのひどい戦争を子供の頃に経験した人々が後期高齢者になって、戦後生まれの人の言うことなどきかない。

その世代の人からすると、次世代の人は「何の苦労もせず、恵まれた環境で育った甘ちゃん」というわけだ。頼りなくて「従う」と結果が不安だ。

普通の老人でも「若いやつの言うことなど」という具合だから、認知症ならば、ほとんど全員が「言うことをきかないグループ」になるだろう。

世間はそのことを知っているのだろうか。言うことをきかないことを。

認知症は病気だから、早めに受診を」とか、「認知症の進行を抑えるためにはデイサービスでリハビリを」とか言うが、本人には伝わらない。

本人は認知症だと思っていないし、どこも悪くないのに病院には行きたくない。デイサービスに行く必要性も全く感じない。お金と時間のムダだと。

家族がどんなに熱心に説得しても、本人が受診拒否やデイサービス拒否を言い出したらおしまいだ。元より認知症の人に説得は通用しない。

訪問介護だって拒否する。一人では何もできないが、できると思っているからだ。知らない人(他人)が家に来るのは不安でもある。

これをどう解決するかだが、とても難しい。受診は持病のある人は定期検査、ない人は健康診断だと言ってごまかして連れて行くことだろうか。

それでも認知症初期はボケてはいても字が読めるから、着いた所が「精神科」だったりしたら嫌がる。「ここじゃないでしょ」と帰ってしまう。

認知症の専門医は「精神科」や「脳神経科」で、病院によっては看板が「物忘れ外来」になっているが、「認知症科」はなく、大変わかりにくい。

「精神科」の看板があると、本人は「頭がおかしくなんかないのに、気ちがいばあさん扱いされた」とでも思うのだろう。

老人にとって精神科は抵抗がある。「年齢的に脳梗塞が心配だから脳の検査をしよう」と言って、脳神経科に連れて行くほうがいいようだ。

デイサービス拒否のほうは難しい。人によって地域によって施設によって違うので、相性のいい施設にあたると「楽しく通所」できるから。

「お風呂がいい」「食事がおいしい」「カラオケが楽しい」「おやつが楽しみ」だと言う人もいれば、「絶対行きたくない」「一人がいい」という人も。

早期受診やリハビリの必要性をいくら訴えても、認知症が出てからでは無理だ。理解できない。認知症になる前だったらわかってもらえるが。

老人は認知症になりたくない。だから、認知症予防のための受診(検査)やリハビリには少しの説得で自分から行こうとするだろう。

認知症になる前、この時期の過ごし方が重要だと思う。ここでどちらを選ぶかによって、晩年の暮らしが決まると言えるだろう。